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さらっと聴いたときのアルバムの印象を簡単に紹介します。


updated 2013.9.8




ALBERTO D'AMICO / ARIVA I BARBARI (1973)
Alberto D'Amico(アルベルト・ダミコ)は1943年 にヴェネツィアで生まれましたが、両親はシチリアの人だそうです。1968年に『Il mio partito saluta Mosca』でデビューし、1986年の『Aneme』ま で4枚のアルバムをリリースしているようです。
『Ariva i barbari』は1973年にリリースされたセ カンド・アルバム。手元にあるのは1996年にリリースされたCDですが、どうもこれ、LPからの盤起こしのようで、あちこちにプチプチとしたノイズが 入っているうえ、ときどき音量レベルや左右のバランスにもふらつきがあったりします。ただ、収録されている曲がほとんどどれもガット・ギターによる弾き語 りのようなものなので、音量変化についてはあまり気にならなかったりはします。
曲のタイプとしては、古い時代の人が歌った古いメッセージ型フォーク・ソングといった感じで、おそらくメロディよりも歌詞が非常に重要なのでしょう。とい うより、楽曲の魅力の大部分が歌詞に集約されるタイプといえそうです。歌詞カードの最初に掲載されているIvan Della Mea(イヴァン・デッラ・メア)という人の解説?はいきなり「ヴェネツィアは死ぬ(でいいのかな? Venezia muore)」で始まってて、歌詞のなかにもヴェネツィアがどうのなどと書かれているようで、なにかきっとヴェネツィアに関した物語になっているのでしょうが、イタリア語 のわからない自分にはぜんぜん理解できません。なので残念ながら、自分にはこのアルバムを楽しめません。歌詞の理解なしに、メロディと演奏と歌声だけで楽 しむには、ちょっと地味すぎるし、平坦すぎるように感じます。


FRANCO BATTIATO / IL VUOTO (2007)
近年のFranco Battiato(フランコ・バッティアート)のアルバムのなかでは最高傑作という声もあちらこちらで聞かれるこの作品。うむぅ、そうなのかぁ。自分はどうもFranco とはあまり相性がよくないみたいで、もちろんなかには「素敵だな」と思うものも少なくないのだけど、そうでないものもたくさん。で、このアルバムは、あん まりよさがわからないというか、自分の好みとはちょっと違うものでした。なんか、歌メロに魅力を感じないのですよねぇ。バックのフレーズにはFranco らしい上品な美しさのあるものもときどき出てくるのですが。あと、シンセサイザーの多用が、自分の好みと合わないのかなぁ。とくに「古いジャーマン・プロ グレですか?」みたいなシンセの使い方は、自分は苦手です。


FSC / FSC (2007)
2007年のサンレモ音楽祭新人部門に出場したFSCの、たぶんデビュー作。このグループ、Franco Battiatoとも交流があるようですが、Francoの音楽性とはあまり類似性を感じません。ここ数年でたくさん出てきたブリティッシュっぽいノスタルジックなメロ ディを振りまくグループのひとつといったところでしょうか。懐かしい感じが強いけど、コードの使い方や進行に洒落た部分があるので古臭くはならないところ がうまいなとは思います。ここのフレーズや曲を聴く分には心地よいけれど、曲調にあまり幅がない感じで、だんだんどれも同じに聴こえてきてしまい、アルバ ム後半に入る頃には少し飽きちゃった。


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NICCOLO' FABI / LA CURA DEL TEMPO (2003)
1968年5月16日、ローマ生まれ。著名なプロデューサー、Claudio Fabi(クラウディオ・ファビ)を父に持つNiccolo' Fabi(ニッコロ・ファビ)『Il giardiniere』で アルバム・デビューしたのは1997年なので、29歳のときですか。このデビュー・アルバムは自分も持っていて、中途半端にテクノ・ポップ・テイストな、 あまり好みに合わないタイプの曲が多く、その後はずっとスルーしていたのだけど、いつのまに、こんなに素敵な曲を歌うカンタウトーレになったのだろう。
ロマンチックで、センチメンタルで、ちょっと都会の孤独や寂しさがあって、だけどどれもがさりげない。おだやかで、どこか夢見るような歌声。淡々とした ヴォーカル・ラインをほどよく彩り、包み込む、サキソフォンやオーケストラ。無理に盛り上がることもなく、ことさらに哀愁を振り撒くこともなく、素直に、 ときに非常にアーティスティックに、つむぎだされていく音楽たち。
初期の頃に見られた中途半端なエレ・ポップ風味はここには感じられません。派手さはないけど、おだやかで落ち着いた気分になれる、素敵なアルバムでした。 CCCDなのが残念。(VIRGIN/EMI MUSIC ITALY: 5 80789 2 / イタリア盤CD)


EUGENIO FINARDI / SUGO (1976)
1952年7月16日、ミラノ生まれ。1970年代にデビューして、おそらくいまも現役で活動中の硬派なカンタウトーレ、Eugenio Finardi(エウジェニオ・フィナルディ)が、テクニシャン集団であるジャズ・ロック・グループ、Area(アレア)のメ ンバーをバックに従えてリリースしたアルバムです。
Eugenioの曲って、自分はあまり聴いたことがなく、アルバムも、この『Sugo』と、ベスト盤と思われる『La forza dell'amore 2』し か持っていません。曲のメロディや構成の美しさで聴かせるタイプというよりは、おそらくなにかのメッセージ色がある歌詞を力強いヴォーカルで聴かせるタイ プといった印象を自分は持っていて、イタリア語がわからない自分にはとっつきにくいし、その良さを感じにくいアーティストのひとりです。
『Sugo』は、バックがAreaということもあってイタリアン・プログレッシヴ・ファンのあいだではよく知られた作品なの ですが、自分はあんまり興味を持てず。カンタウトーレ(歌もの)作品として楽しむには歌メロの魅力に欠けるし、プログレッシヴ・ロックとして楽しむには構 成の魅力に欠ける、といった印象です。
ただ、バックの演奏そのものはテクニカルでキレがあり、ほんのり地中海風な香りもあったりして、なかなか魅力的。手元にあるのはLPをMDにコピーしたも のなのですが、リズム・セクションが非常に良い音で録れていて、力強くて引き締まった演奏を聴かせてくれます。インスト曲も数曲あります。
Eugenioのファンがこのアルバムをどう捉えているのかわかりませんが、なんとなく、EugenioファンにとってもAreaファ ンにとっても微妙な位置づけにあるような気がする、そんな作品でした。(POLYGRAM DISCHI/CRAMPS RECORDS: 5205 152 / イタリア盤LP)


ANDREA CHIMENTI / IL PORTO SEPOLTO (2002)
1959年、レッジォ・エミーリア生まれのAndorea Chimenti(アンドレア・キメンティ)は1992年に『La maschera del corvo nero』でソロ・デビューしていますが、それ以前はModa(モーダ)というイン ディーズ・グループのヴォーカルとして活動し、1983年からグループが解散する1989年までにアルバムを3枚リリースしていたようです。ソロになって からは、2004年までにアルバムを8枚、また2005年には初のDVDもリリースしています。
この『Il porto sepolto』は彼の6枚目のソロ作品となります。20世紀の前半に活動していたGiuseppe Ungaretti(ジゥゼッペ・ウンガレッティ。1988-1970)という詩人の詩に曲をつけたもののようで、非常におだやかで、詩的な 美しさに満ちた作品となっています。
主にピアノまたはアコースティック・ギターのシンプルな演奏のうえにAndreaの寂しげな歌声が乗るといったもので、そこにストリングス が奥行きや広がりを加えます。ちょっとメソメソした感じの特徴ある歌声は、たとえばDavid Sylvian(デヴィッド・シルヴィアン)な どと似たタイプといえそうです。と思ったら、過去にAndreaDavidは共演したこともあるようです。
いくぶんアンビエント・ミュージック風にも感じられる、美しく寂しげな演奏と、わずかにクラシカルな香り。曲調や歌い方にあまりヴァリエーションがなく、 どの曲も同じように聴こえてしまうということはありますが、透明で寒くて寂しい感じが漂うこの作品は、自分にはけっこう好ましいものです。収録時間が30 分程度と短いのも好印象です。(SANTERIA/AUDIOGLOBE: SAN018 / イタリア盤CD)




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