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K


さらっと聴いたときのアルバムの印象を簡単に紹介します。


*** canta(u)trice ***
Kay Hoffman






KAY HOFFMAN / FLORET SILVA (1985)
Marqueeといえば、いまでは日本におけるプログレッシヴ・ロックの再発・配給レーベルとして確固たる地位を築いていますが、当初は超弱小のプライベート・レーベルだったわけで。
Kay Hoffman(ケイ・ホフマン)のこのアルバムは、そんなMarqueeの初期のころに、1970年代にフィレンツェで録音されたマスターテープをMarqueeのスタッフが発掘(?)し、リリースまでこぎつけたというLPです。Marqueeからはたしか、このアルバムと、ドイツのFaithful Breath(フェイスフル・ブレス)『Fading Beauty』がLPでリリースされていたと思いますが、Faithful BreathはのちにCD再発があったものの(別レーベルからだったかな)、このアルバムはおそらくまだCD化されてません。
たぶんね、内容がコアすぎると思うんですよ。プログレッシヴ・ロックというよりは、トラッドのほうが近いですね。もともとがカルミナ・ブラーナを現代によみがえらせるとか、そんなような意識で録音されたものだし。
MarqueeとしてはOpus Avantra(オプス・アヴァントラ)ふうな音楽として、Opus Avantraがあれだけの評価を日本でも得るならこのアルバムもいけるはずだとふんだんだろうと思うんですけど、Opus Avantraにあったある種の大衆性のようなものが、このアルバムには見つけにくいです。感じとしては、日本のmade in japanレーベルのミュージシャンが集まって録音したPazzo Fanfano di Musica(パッツォ・ファンファノ・ディ・ムジカ)でしたっけ、あれをもっとシリアスにしたような印象でしょうか。
けっして悪いアルバムじゃないと思います。ほんのりと中世風味の入ったヨーロピアン・トラッド・ベースの音楽として、自分はけっこう楽しめます。でも、なかなか人にはすすめにくい、どういう人にすすめたらいいのか判断しにくい、そんなアルバムです。 (BELLE ANTIQUE/MARQUEE: 8502 / 日本盤LP) (2004.07.25)



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