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PORTUGAL


さらっと聴いたときのアルバムの印象を簡単に紹介します。


Dulce Pontes / Tantra




ENNIO MORRICONE & DULCE PONTES / FOCUS (2003)
イタリア映画音楽界の巨匠、Ennio Morricone(エンニオ・モッリコーネ)の曲を、Morricone自身の指揮による演奏で、ポルトガルのファド・シンガー、Dulce Pontes(ドゥルス・ポンテス)が歌うというアルバム。収録されているのは『ニュー・シネマ・パラダイス』『ザ・ミッション』など、おそらく彼の作品のなかでも有名な曲ばかりなのだろうけれど、じつは自分、あまり知りません。イタリア映画ってあんまり見たことないし。
大きな流れとゆったりしたメロディを持っている曲が多く、おだやかでゆるやかなオーケストラが曲の美しさを高めます。味わいのあるDulceの歌声もトラッド風味があっていい感じです。
ただ演奏形態が基本的にオーケストラ+ヴォーカルといったかたちで、リズム楽器が入っていないものが多いため、個人的には、少しものたりなさを感じてしまいます。当たり前なのですが、やはり映画音楽的、BGM的で、きれいでいい曲なんだろうけどあんまり世界に入っていけないというか、ちょっと退屈を感じてしまいます。
クラシックもそうなんですが、あのメロディ・構成・オーケストラ演奏に、ロック・フィーリングを持ったドラムとベースが入ればどれだけいいか、さらにエレキ・ギターも入れば完璧なのに……と中学生のころに感じてしまった自分は、やはりなるべくしてプログレッシヴ・ロック・ファンになったのだなと思います。
このアルバムも、この演奏にロック・バンドが絡んでいればなぁと思ってしまうのですが、その時点でアルバムに求めるものが間違っていますね、自分。 (UNIVERSAL MUSIC: 980 829-0 / EU盤CD) (2004.03.13)



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TANTRA / DELIRIUM (2005)   alla "Musica"
すごい! アルバム冒頭から「どうだ! これこそがユーロピアン・シンフォニック・プログレッシヴ・ロックだっ!!」と高らかに宣言されたような感じです。厚みのあるオーケストレーション、美と妖しさをまとった女神のごとき女性ヴォイス、熱い男性ヴォーカル、深くリヴァーブのかかったハードでメロディアスなギター、複雑なリズム・アレンジ、めくるめく展開、ドラマティックな構成、そして全体に漂うヨーロッパらしい哀愁と美意識。王道のシンフォニック・プログレッシヴです。 (no number / ポルトガル盤CD?) (2006.03.21)



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