1: DICIOTT'ANNI
夢見る18才
2: MI CHIAMO ALICE
私はアリーチェ
3: LA MIA ESTATE
ひと夏の感傷
4: DOMANI VADO VIA
美しい明日
5: PENSIERI NEL SOLE
思い出
6: E NOTTE DA UN PO'
夜のヴェールに包まれて
7: LIBERA
きままなひととき
8: UNA CASA SOLO MIA
私の家
9: SEMPRE TU SEMPRE DI PIU
いつも、いつも…
10: UNA GIORUNATA CON MIO PADRE
最愛の人
11: IO VOGLIO VIVERE
希望に燃えて
アリーチェがアリーチェ・ヴィスコンティ名義で1975年に出した1st アルバム。
イ・プー(I Pooh)のプロデューサーとして有名なジャンカルロ・ルカリエッロ(Giancarlo Lucariello)がプロデュース、すべての曲をイ・プーのステファーノ・ドラツィオ(Stefano D'Orazio)が提供しています。
薄闇に包まれた河(?)を小船に乗った女性が光りに向かって進んでいくという、非常に美しいジャケットに包まれたこのアルバムは、美しいオーケストレーションを施された曲で始まります。全体的にいかにもイタリアらしい美しいメロディがあふれたアルバムです。
曲調としては、(1)オーケストラをバックにゆったりとしたメロディが乗っかるもの、(2)素朴なフォークソング・タッチのもの──に大別されるようです。
どれもがイタリアン旋律ファンなら愛さずにはいられないような曲だけど、やはりこのアルバムでもっとも心を揺さ振られるのは(1)のタイプの曲でしょう。クラシカルかつ深みのあるストリングスに彩られ、どこか芸術的でさえあるこれらの楽曲こそがこのアルバムの最大の魅力であると思います。
同時に、それらの楽曲の合間に挟まれる、さわやかな草原を思わせるような(2)のタイプの曲とのバランス感覚もすばらしいですね。
聖母のごときアリーチェの声と天上のメロディを奏でるオーケストラが、日々の騒音で疲れてしまった心をやさしく包んでくれることでしょう。