AL BANO & ROMINA POWER


LE PIU' BELLE CANZONI (1991年)

   アル・バーノ・エ・ロミナ・パワー / レ・ピウ・ベッレ・カンツォーニ
    (WEA MUSIC: 9031 73838-2 / ドイツ盤CD)



    jacket photo
  1. OGGI SPOSI
  2. NEL SOLE
  3. DIALOGO
  4. CI SARA'
  5. SEMPRE, SEMPRE
  6. ACQUA DI MARE
  7. NESSUN DORMA
  8. FELICITA'
  9. IL BALLO DEL QUA QUA
  10. NOSTALGIA CANAGLIA
  11. MATTINO
  12. LIBERTA'
  13. SHARAZAN
  14. AVE MARIA








 圧倒的な声量と歌唱力を持つAl Banoは、ある意味とてもイタリアらしいというか、カンツォーネからの流れをはっきりと感じさせるイタリアン・ポップス・シンガーだと思います。
 熱く力強いヴォーカルが持ち味ですが、同じ熱唱とはいってもMassimo Ranieri(マッシモ・ラニエリ)やFausto Leali(ファウスト・レアーリ)のようなひび割れ声ではなく、いくぶんざらざらとした感じはあるものの、なめらかで張りのある歌唱を聴かせます。

 この声でアルバム1枚全部を熱唱されてしまうと、それはそれで聴いていて疲れるというか、暑苦しそうなのですが、そこにRomina Power(ロミナ・パワー)のやわらかいヴォーカルがまじることで、ほどよい軽さと聴きやすさが生まれます。
 その意味で、この夫婦(当時)のデュエットは、とてもバランスの取れたよいものだったと思います。

 このCDはベスト盤だけあって、ゆったりしたバラードからリズミックなポップス、クラシックまで、幅広く収録されています。
 なかでもAlのヴォーカルがもっとも映えるのは、やはりゆったりとした大きなメロディのあるバラード系の曲でしょう。迫力のある声で歌われるバラードは、とてもドラマティックに響きます。
 Alの声だけでは密度が濃くなりすぎ、重くなってしまうところを、Rominaの声が入ることですがすがしく軽やかにしています。

 曲によってはパイプ・オルガンも入り、分厚い演奏がAlのヴォーカルをさらに力強く響かせています。こういったアレンジは、古いといえば古いのだけど、やはりちょっと感動的です。

 M9の「Il ballo del qua qua」はどこかで聴いたことのある曲だなと思ったら、いまはなき東京・新宿のビアホール「ホフブロイハウス日本支店」(本店はドイツのミュンヘンにあります)でお客参加で踊った「アヒルのダンス」でした。懐かしいなぁ、新宿のホフブロイハウス。楽しいお店でした。

(2002.06.22)







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