ANDREA TICH


MASTURBATI (1978年)

   アンドレア・ティック / マストゥルバティ
    (CRAMPS/EDEL: 0154142CRA / ドイツ盤CD)



    jacket photo
  1. ATMOSFEROFOBIA
  2. LETTERA
  3. LA PRIMAVERA NEL BOSCO
  4. PORTA I FIORI
  5. ODORE D'ERBA
  6. IL CANDIDATO
  7. LUCE
  8. UCCELLO
  9. PAESE
  10. MASTURBATI


produzione: Claudio Rocchi
testi e musiche: Andrea Tich

voce/chitarra: Andrea Tich
batteria/percussioni: Claudio Panarello
basso: Hugh Bullen
violino/arp 2600: Lucio Fabbri
chitarre: Pino Patti
sax: Daniele Cavallanti








Andrea Tichは、どういうふうに発音するんだろ。アンドレア・ティック? それはさておき、このアルバム、かなりいいと思うんですよ。どこがどういいっていうのを説明するのが難しいんですけど。

タイプとしては、サイケデリック・フォークをベースにしたフォーク・ロック、かな。プロデュースが、あのClaudio Rocchi(クラウディオ・ロッキ)ですから、当然といえば当然な音楽ですね。ふわふわとした浮遊感。魂を解放し自由に漂わせるようなアンサンブル。こういったあたり、初期のClaudio Rocchiに印象がよく似てると思います。

部分的に地中海風な香りが漂いPremiata Forneria Marconi(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ。PFM)を思い出したり、フォーク風の曲ではまだサイケデリックの香りが残っていたころのPink Floyd(ピンク・フロイド)を思い出したり、サイケがかったロックぽい曲ではなぜか日本のピカレスク・オブ・ブレーメンの初期のころのアルバムを思い出したり……ていう自分は変でしょうか?

ともかく、なんだか聴いててとても気持ちのいい、解放される感じの音楽なんです。アコースティックな演奏がやわやわと魂を包み込んで、空中へといざなってくれるような、そんな感じ。なんだかぜんぜんわかりませんね、これじゃ。Claudio Rocchiの「Volo magico」とかを「気持ちいい!」と感じる人なら、きっとこのアルバムも好きになるんじゃないかしらん。

しかし、Andrea Tichはカンタウトーレなんですよね。つまり、シンガーでもあるわけですよね。なのに、このアルバムを聴いてても「ヴォーカル」の印象がぜんぜん残らない。でも、それがかえっていい方向に作用しているように感じます。Claudioは歌声にクセがあるので、けっこう曲のなかでもヴォーカルが主張しますが、Andreaの歌声は演奏と同化してて、演奏のなかでふわふわと漂っているような印象。こうして「ヴォーカルも含めた曲全体」が浮遊してる感じが、なんだかとっても気持ちいいです。

(2004.07.25)







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