parole e musica: Andrea Volpini
Andrea Volpini: pianoforte e voce
Rossano Emili: sax e clarinetto
Diego Galestri: fisarmonica
Daniele Mencarelli: contrabasso
Gianni Maestrucci: vibrafono e percussioni
Alessandro Ricci: batteria e percussioni
2003年7月を最後にオフィシャル・サイトの更新が行なわれてないので、いまも活動を続けているのかわかりません。バイオグラフィ等も掲載されてなく、役に立たないオフィシャル・サイトだ。他のサイトでの記述から、どうやらペルージァ生まれらしいということはわかったのですが、年齢とかはわからず。
タイプとしては、ジャズ・ヴォーカルをベースにしたポップスといった感じだと思います。Andrea Volpini(アンドレア・ヴォルピニ)が奏でる歌とピアノを、ウッドベースやサキソフォン、アコーディオン、ヴィブラフォンといったアコースティック系の楽器がサポートします。ときにぶんちゃっぶんちゃっと軽快に、ときに激しくタンゴ風に、ときに小洒落たヨーロッパの裏通りを思わせるシャンソン風に、ときに甘く哀愁のあるスローなジャズ風にと、いくつかのヴァリエーションでそれなりに聴かせます。
ただ、こういった感じの音楽では、たとえばPaolo Conte(パオロ・コンテ)とかSergio Cammariere(セルジォ・カンマリエーレ)とかVinicio Capossela(ヴィニチォ・カポッセラ)といった個性的でクオリティの高いカンタウトーレたちがいます。彼らにくらべるとAndreaの音楽は、ヴォーカルの魅力という点でも、楽曲自体の魅力という点でも、見劣り(聴き劣り?)がするのは否めません。さらにバックの演奏も、なぜか眠たい印象だし。
ジャズの上にタンゴとシャンソンとポップスが乗っかっているような音楽は、聴いていて楽しくはあるのだけど、もっと深みや旨みがあってもよかったのになと思います。お酒も飲めるジャズ・クラブでグラスを傾けつつも音楽に集中して聴く、というよりは、生演奏の音楽も聴けるバーでアルコールを楽しみながらBGMに聴く、といったほうがなじむような、そんな感じのアルバムでした。