LO BORGES


SOLO (1997年)

   ロ・ボルジス / ソロ
    (EMI MUSIC: 793499 2 / ブラジル盤CD)



jacket photo
  1. TREM DE DOIDO
  2. FACA SEU JOGO
  3. CANCAO POSTAL
  4. EQUATORIAL
  5. UM SONHO NA CORRENTEZA
  6. CACADOR
  7. PARA LENNON E McCARTNEY
  8. CLUBE DA ESQUINA No2
  9. SONHO REAL
  10. O TREM AZUL
  11. PAISAGEM DA JANELA
  12. UM GIRASSOL DA COR DE SEU CABELO


Lo Borges: voz, guitarra, violao
Marilton Borges: cp80 yamaha, dx-7, juno
Paulo Ricardo: voz
Milton Nascimento: voz

arranjos: Lo Borges e Marilton Borges
prodcao executiva: Wanderson Eller








自分はあまり南米の音楽は聴かないのです。南米プログレもそんなに持ってない。ちょっと小洒落たおねえちゃん系音楽ファンのあいだではずいぶん前からボサノバ人気が高かったりしますが、ボサノバって、BGMに流してると心地よいですよね。でも、あまりに心地よくて、ゆるゆると音と時間が流れていってしまい、気合を入れて聴こう、スピーカーから流れてくる音楽に負けない心構えをしよう、音楽が映し出す映像の中に自分を投げ込もう、といった感じにはならないのですよ。いや、いつもそんな聴き方ばかりしてたら疲れるけど。そんなわけでボサノバって、心地いいけどBGM以上にはならないんだよな、自分にとって。

で、Lo Borges(ロ・ボルジス)なんですが、とてもなめらかで美しいメロディが満載です。Loさんの声も優しげで、あたたかい感じ。聴いててとても心地いいです。あまりに心地よくて、ゆるゆると音と時間が流れていってしまいます。音楽のジャンルとしては違うけど、自分にとってのかかわり方のタイプとしては、ボサノバ系。お茶を飲みながら、あるいはマンガを読みながら、ウェブをチェックしながら、ぼんやりと聴く分にはいいかなぁと思うのだけど、一生懸命聴こう、音楽が映し出す場面の中に自分も入ろう、といった感じにはなりません。

なんていうのかなぁ、あんまり曲の構成にドラマティックな部分がないからなのかなぁ。ある意味で洗練されてて、メロディや構成に無理やいびつなところがないんだと思います。だからとても心地いいのだけど、自分はいびつさなどで「引っかかる」のが好きなんだろうな。メロディや構成がこれだけなだらかなら、せめてヴォーカルだけでもときどきいびつになってほしい。そこにドラマが生まれるのだから...

でも、そうならないところが南米系の魅力なのかもしれませんね。同じラテンでも、イタリアやフランスとの違いはそのあたりなのかも。おそらく、南米ミュージックとしてはかなりよい感じのアルバムなのではないかと思います。でも自分は眠くなっちゃいました。眠くなるほどにリラックスできるってことで、それはそれでいい音楽だとは思います。

(2005.07.18)







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