direcao artistica: Paulo Rocco
direca de producao: O Terco
Flavio Venturini: viola, orgao, piano, moog, acordeon, vocal
Sergio Hinds: viola, guitarra, vocal
Sergio Magrao: baixo, vocal
Luiz Moreno: bateria, viola, caxixi, bumbo, vocal
Cezar de Merces: flauta, vocal
Ze Eduardo; conchas, sinos, castanholas, reco-reco, caxixi, cincerro, tubo, tamboreies, triangulo etc.
O Terco(オ・テルソ)は、ブラジルのグループでしたっけ? 実は自分、南米ものってあまり聴いたことがなくて、南米プログレッシヴらしさとか特徴とかって、よくわからないんです。ただ、イメージとして、ヨーロッパにはあまり見られないタイプの丸みやあたたかみがあるような気はします。丸くてあたたかい感じなんだけど、オーストラリアともまたちょっと違うかなぁといった感じです。
で、O Tercoです。自分は彼らのアルバムはこれしか聴いたことがないのですが、やっぱりヨーロッパとはちょっと違う丸くてあたたかいシンフォニック・ロックが収録されてます。これが彼らの特徴なのか、それともブラジリアン・プログレッシヴの特徴なのかはわかりません。
アルバム冒頭のコーラスは、いかにも南米のラテン・ミュージックな感じです。一瞬、映画『Buena Vista Social Club (ブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブ)』の映像が頭をよぎりました。この雰囲気を保ったまま怒涛のシンフォニック・プログレッシヴに突入してくれたらいいなぁと、ちょっと期待したのですが、それ以後はほとんどラテン・ミュージックを感じることはなくて残念。
早朝の通勤電車内でうつらうつらしながら聞いていたこともあってか、あんまりはっきりした印象をつかめないままに聞き終わってしまったのですが、全体にけっこう牧歌的な印象が残りました。少し高めの丸くてやわらかくてクリアな歌声はファンタジックで、The Bee Gees(ビー・ジーズ)風?のハーモニーがあったり。イギリスの田園系フォーク・プログレ(なんじゃそりゃ?)やイタリアのCeleste(チェレステ)を思わせるところ、あるいはスペインのGotic(ゴティック)を思い出させるところなどもあったりして、なんだか平和な感じです。プログレッシヴなのかどうかはわかりませんが、なかなか気分のいいアルバムでした。