1: PIAZZA DEL POPOLO
2: UNA FACCIA PULITA
3: BATTIBECCO
4: CON TUTTO L'AMORE CHE POSSO
5: CHE BEGLI AMICI!...
6: MIA LIBERTA
7: LA PRIMA VOLTA
8: QUEL GIORNO
9: IO TI PRENDO COME MIA SPOSA
10: CARTOLINA ROSA
11: QUESTO PICCOLO GRANDE AMORE
12: PORTA PORTESE
13: QUANTO TI VOGLIO
14: SEMBRA IL PRIMO GIORNO
15: CON TUTTO L'AMORE CHE POSSO(finale)
クラウディオ・バッリォーニって、とてもイタリア的(というのもあいまいな表現だけど)なカンタウトーレだと思う。とくにRCA時代のアルバムは、うれしいことも悲しいこともすべてを包み隠さず表現し、こちらの心に直接感情が投げかけられる。
これが、好きな人にはたまらないのだけれど、苦手な人もいるんだろうな。
最近ではすっかり都会的な雰囲気を身につけてしまったクラウディオだけれど、これはまだ素朴な感情が抑え切れないかのように吹き出してたころのアルバム。
曲調も、ポップなもの、哀愁もの、劇伴サントラふうと、非常にバラエティに富んだものになっている。全部で15曲もあり、ひとつひとつの曲は短いのだけれど、それぞれの曲がほとんど途切れることなくつながっており、全体としてアルバムのストーリーを表現している。
彼のアルバムってどれもそうなんだけれど、なんかこう、聴いていると胸がいっぱいになってしまう。自分ではもうすっかり忘れている青春時代の気持ちの残骸とかが掘り起こされるような、そんな気持ち。
街の雑踏の音から始まるこのアルバムを聴いていると、小さなイタリアの街の片隅で繰り広げられる、他人から見ればとてもちっぽけだけれど、本人たちにはかけがえのない優しさと悲しさをもったラヴ・ストーリーをずっと見ている気がする。
ただ自分はイタリアに行ったことないし、イタリア語もわからないので、あくまでも自分の印象としての話だけれど。
他のアルバムにくらべて非常にサントラ的というか、映像的なアルバムだと思う。裏ジャケットの、髪の長い女性を抱きかかえ緑の丘を歩くクラウディオの笑顔が、このアルバムのすべてを表わしているようにも感じる。これこそが「この幼くも崇高な愛(Questo Piccolo Grande Amore)」なのかな。