1: UOM
2: MONDO PERFETTO
3: GENTE DI MARE
4: PER ISTINTO
5: IMPRESSIONI DI SETTEMBRE
6: L'AQUILA REALE
7: COSI' NOI, COME IL MONDO
8: RAGAZZO FORTUNATO
9: HEY MAN
10: NON VOGLIO CEDERE
produzione artitica: Professione Musica
arrangiamenti e realizzazione: MAURIZIO BASSI
arrangiamenti corali, direzione coro e cantanti: FRANCO MUSSIDA
batteria: LELE MELOTTI, WALTER CALLONI
basso: CESARE CHIODO, PAOLO COSTA
chitarre: CHICCO GUSSINI, FRANCO MUSSIDA
tastiere: MAURIZIO BASSI, MAX LONGHI, PAOLO BOLIO
なにかの企画ものグループなのではないかと思います。多数の人間(学生?)がヴォーカルとコーラスをとる、感じとしてはSchola Cantorum(スコラ・カントルム)を現代に持ってきたようなグループです。
基本的にヴォーカル・アンサンブルを聴かせるために結成されたグループのようですが、コーラス・グループと聴いたときに思い浮かぶような世俗的な甘さはなく、もっと天上の美のようなものを感じさせます。Schola Cantorumと同様、声楽ふうな混声コーラスが使われているためでしょう。
ディレクションをPremiata Forneria Marconi(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ。PFM)のギタリスト、Franco Mussida(フランコ・ムッシーダ)がしていて、曲の多くも彼のペンによるものです。ただ、演奏には、1曲でギターを弾いているだけで、ほとんど関与していません。
また、PFMの名曲「Impressioni di Settembre」(英語版「甦る世界(The World Became The World)」の原曲)も収録されています。このカバーは、原曲とくらべると繊細さや素朴さでは劣りますが、コーラスを多用したアレンジは独特の奥行きと神々しさ、躍動感を持っています。
どの曲もイタリアらしい美しさにあふれていますが、アモーレな甘さ、濃ゆい哀愁といったものはなく、どれも若々しいみずみずしさ、清潔な感じがあふれています。また、混声コーラスはときに神聖に響きます。
かといって聴きにくい、堅苦しいようなところはなく、ハッキリとしたリズムを持っていて非常に聴きやすいものになっています。このあたりはさすが、長年にわたってプログレ、ポップスを演奏してきたFranco Mussidaのちからかもしれません。
多少リズム・アレンジが騒がしく感じるところもありますが、ロックが広く普及している現代でアピールするには、これくらいの騒がしさは必要なのでしょう。
いい古されていることですが、やはり人間の声というのは素晴らしい楽器であるということをあらためて感じさせます。そして自分は、ポップスとクラシックの中間にあるようなコーラス・ワークがとても好きです。
ありきたりのポップスに飽きたときなどにこのアルバムを聴くと、非常に新鮮ですがすがしい気持ちになるのではないでしょうか。どことなく、カナダのサーカス・パフォーマンス・アート集団、Cirque du Soleil(シルク・ド・ソレイユ)のつくりだす音楽にも似た印象を受けます。