EQUIPE 84


CASA MIA (1971年)

   エクィペ・オッタンタクァトロ / カーザ・ミア
    (RICORDI / BMG RICORDI: 74321883342 / イタリア盤CD)


    jacket photo
  1. CASA MIA
  2. DEVO ANDARE
  3. COMINCIAVA COSI'
  4. 4 MARZO 1943
  5. IL SAPONE, LA PISTOLA, LA CHITARRA E ALTRE MERAVIGLIE
  6. BUFFA
  7. PARANOIA
  8. IO ERO LA
  9. QUEL GIORNO
  10. NESSUNO
  11. 2000 Km.
  12. DICIAMOLO ANCORA


le canzoni 2-3-5 sono esseguite dall' "EQUIPE 84"
1-4 orchestra diretta da NATALE MASSARA
rearizzazione a cura di MAURIZIO VANDELLI








 1970年にリリースされた前作『ID』は、ブリティッシュ・ポップスな風味が全体に強かったのですが、このアルバムではイタリアンな味わいが強くなっているように思います。もちろん、ところどころにブリティッシュな印象も残っていて、とくにアルバムの後半にくるとその傾向が強いのですが、メロディやアレンジその他に、いにしえのイタリアン・ポップスや古いカンタウトーレのような、やわらかな香りが漂っています。

 このころのEquipe 84(エクィペ・オッタンタクァトロ)はプログレッシヴ・ロック的なアプローチも見せていて、このアルバムでもエンディング曲の「Diciamolo ancora」などはブリティッシュ・シンフォニック・ロックのようなニュアンスもあります。またM7の「Paranoia」などはヘヴィなアート・ロック風の曲で、塊となってスピーカーから出てくる音が、いま聴いてもかっこいいです。

 このように、シンフォニック風だったりアート・ロック風だったりと、それはそれでよいし、だからこそプログレッシヴ・ロックのファンからも愛されているのでしょうが、このグループの本質的な部分はやはり、イタリアン・ポップス的なメロディや展開にあるのではないでしょうか。おおらかで、どことなく間が抜けているようで憎めない、なんとなく人のよさを感じさせる曲のほうに、より魅力を感じます。

 このアルバムでは、作曲陣のなかにカンタウトーレ系の人の名前がいくつかあります。M4の「4 Marzo 1943」はLucio Dalla(ルーチォ・ダッラ)の有名な曲ですし、他の曲ではRoberto Soffici(ロベルト・ソッフィーチ)やDario Baldan Bembo(ダリオ・バルダン・ベンボ)も曲づくりに関わっています。
 そういったところが、このアルバムが前作よりイタリアン・ポップスぽい所以なのでしょうか。

 なお、このアルバムではなぜか、グループ名がNuova Equipe 84(ヌオヴァ・エクィペ・オッタンタクァトロ)となっています。

(2002.04.21)







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