1: CASTA DIVA (SHORT VERSION)
清らかな女神
2: S'APRE PER TE IL MIO CUOR
あなたの声に心が開く
3: VISSI D'ARTE
歌に生き、恋に生き
4: HABANERA
ハバネラ
5: O MIO BABBINO CARO
私のお父さん
6: AVE MARIA
アヴェ・マリア
7: ADDIO DEL PASSATO
さようなら過ぎ去った日よ
8: LOST BOYS CALLING
ロスト・ボーイズ・コーリング
9: YOU ARE THE ONE (SOTTO LE STELLE)
ユー・アー・ザ・ワン
10: DISSONANZE (MONDO TRASH)
ディソナンツェ
11: MARIA (BY THE SEA)
マリア、海辺にて
12: CASTA DIVA (EXTENDED VERSION)
清らかな女神 (ロング・ヴァージョン)
produced by CELSO VALLI / MARCO SABIU
conducted & orchestrated by CELSO VALLI
computer progaramming by LUCA BIGNARDI
keyboards by CELSO VALLI / MARCO SABIU
一部の輸入盤店などで大ヒットしたらしいFilippa Giordano(フィリッパ・ジョルダーノ)。そのせいか、日本盤CDもリリースされました。
ポップスとクラシック(オペラ)の両方を歌い、ポップスにクラシック的な奥行きと深みを与えて大ヒットとなったAndrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)と同じSugarレーベルからデヴューしたFilippaも、やはりポップスとクラシックの両方を歌います。
ただし、Filippaの場合はAndreaとは逆に、クラシックにポップスのわかりやすさ、聴きやすさを与えたことでヒットになったようです。
どんなかたちにしろ、イタリアのポピュラー・ミュージックが日本でも愛されるのはうれしいけれど、FilippaやAndreaのような、クラシックとポップスの間にいる特異なタイプのアーティストばかりが紹介されるのは、ちょっと違うんじゃないかなと思います。
このアルバムには12曲が収録されていますが、そのうちの8曲(そのなかの1曲は同じ曲のヴァージョン違い)がイタリア・オペラのアリアです。
Filippaがいうには、クラシックの歌手はオペラの役柄に縛り付けられ、自分の個性を犠牲にして音符をなぞらなければいけないけれど、ポップスは自分の歌い方にあわせて自由に、本能と直感で歌えるのが素晴らしいのだそうです。
この意見に対しては同意できない部分もありますが、たしかにFilippaの歌うアリアは、彼女の本能、直感にあふれているようです。
ただそれが、自分がもっとも苦手とするタイプの女性らしさ、他人に甘えこびるような鬱陶しさとして出てしまっているように感じてしまい、どうしても楽しめません。
このあたりの感性は人それぞれなので、それが良い悪いということではなく、自分に合うかどうかという問題ですが、少なくとも自分には合いません。というかこの人、世間が評価しているだけの実力を持った、本当に本物なのでしょうか?