FAUSTO LEALI


ANIMA NUDA (1994年)

   ファウスト・レアーリ / アニマ・ヌーダ
    (VITTORIA / DISCHI RICORDI: TCDVIT 6476 / イタリア盤CD?)



jacket photo
  1. NIENTE DI TE
  2. IL CAMMINO DEL CUORE
  3. LA CITTA' DELLE DONNE
  4. CON CHI MI SCORDERAI
  5. RUBA RUBA
  6. IL GRANDE CUORE DELLA TERRA
  7. GENTE SENZA CUORE
  8. LUPO DI LANA
  9. E NOI A LAVORARE
  10. BAGNO D'AMORE
  11. SIAMO NOI
  12. INDIMENTICABILE


arrangiamenti e direzione d'orchestra: Marco Canepa

chitarra: Aldo De Scalzi
batteria: Lele Melotti
cori: Lalla Francia, Paola Folli, Aldo De Scalzi, Ricky Belloni








1994年のアルバムです。くわえタバコでギターを弾いているジャケット写真からして、いなたい。ポップスというよりも、ロックやブルーズの風情ですね。ソウルフルなコーラスの入ったM1「Niente di te」や、都会の夜に似合いそうな哀愁のあるM4「Con chi mi scorderai」などでは、おなじみのダミ声とブルージーなギターが聴かれ、このジャケットのイメージにぴったりです。

もちろん、Marco Masini(マルコ・マジーニ)風の暑苦しさを感じさせるM2「Il cammino del cuore」や、軽快で楽しげなM6「Il grande cuore della terra」などのような明るいポップスもありますし、星空を眺めているような気分になるイントロのM3「La citta' delle donne」や、メジャー・キーでおだやかな明るさとほのかな哀愁をまとったM7「Gente senza cuore」のようなバラード系の曲もあります。でも、どんな曲も、そこにFausto Leali(ファウスト・レアーリ)の力強いダミ声ヴォーカルがのると、なんだか重たく、ときに暑苦しくなってしまうところが、よくもあり、悪くもあり。

ただ、この歌声の個性はやはり強力です。実は彼の歌っている曲自体って、それほどメロディや構成が優れているわけではないと、さっき気がつきました。もしこれを彼ではなく、最近のひ弱な歌声の男性歌手が歌ったなら、たいしておもしろさも味わいも感じないでしょう。曲そのものは、意外と普通で地味なんです。でも、Faustoが、あの声で、あの歌い方で歌うと、曲に命が吹き込まれ、生き生きと力強く響きだします。これが彼の魅力であり、力なのだろうな。

どうやっても力強い重量のある感じになりがちな彼のヴォーカルですが、それに抗うか?のようにスッチャッスッチャッという軽やかなリズムを刻むM9「E noi a lavorare」とかは楽しいですね。この曲、メロディもどことなくユーモラスだし。あと、レゲエのリズムを取り入れたM5「Ruba ruba」も、タイトルからして楽しげですが、サビの「るば・るば・るば・でぃ・ぴぅ〜(るばるば!)」というフレーズも楽しいです。こんなに楽しげな曲なのに、Faustoの歌声が、曲が軽くなるのを阻んでいるような印象があるのも、それはそれでまたおかし。

(2006.07.02)







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