all compositions and arrangements: Pekka Pohjola
piano: Pekka Pohjola, Olli Ahvenlahti
bass: Pekka Pohjola
drums: Ves Aaltonen
percussion: Ves Aaltonen, Esko Rosnell
sax: Eero Koivistoinen, Junnu Aaltonen, Teemu Salminen, Pekka Poyry
guitar: Seppo Tyni
tuba: Tom Bildo
trombones: Tom Bildo
trumpet: Markku Johansson
oboe: Aale Lindgren
The Helsinki Philharmonic Orchestra
フィンランドのプログレッシヴ・グループ、Wigwam(ウィグワム)のベース奏者のソロ・アルバム。でもキーボードの使用比率が高く、ギターやベース、ドラムなどもきちんと鳴っていて、グループ形式の音楽になっています。全編がインストゥルメンタルなこともあってか、あんまり北欧、フィンランドということを感じません。
M1「Strange Awakening」では官能的なサキソフォンが活躍します。サキソフォンはほかの曲でも色付けにずいぶん活躍しています。
M2「Vapour Trails」ではすっきりとしたフュージョン風の演奏が聴けます。こういった感じがこのアルバムのベースだと思います。
M3「Image of a Passing Smile」はちょっと映画音楽風の曲で、ほどよい哀愁と叙情があります。後半ではThe Enid(エニド)を思い出させるようなエレキ・ギターのハーモニーと、いくぶんジャズっぽいサキソフォンがからみます。
M4「Dancing in the Dark」は少しコミカルなイメージを持った曲。能天気なリズム隊とふざけた感じのサキソフォンが曲をリードしていきます。途中、ちょっと重いギター・パートも入り、たんにコミカルなだけでは終わりません。唸りをあげるベース・ソロがハードでかっこいいです。
M6「Try to Remember」ではオーケストラも導入し、抒情性の高い曲を演奏していますが、それまでの曲調がフュージョン風なので、ちょっと浮いた感じです。後半からは持ち味であるジャズ・フュージョン風味とクラシカルな感じ、味わいのあるブラスが入り交じります。この曲がこのアルバムのハイライトなのでしょう。であれば他の曲も、この曲に向けて盛り上がるようなつくり、アルバム構成になっていたら、もっとよかったかなと思います。
アルバム全体で30分強と短めなこともあり、こじんまりとコンパクトにまとまった感じです。個人的にはもっと密度の高い、濃ゆい感じのほうが好きだな。