CD1
1: CHIMENE
2: L'AMOUR VIVANT
3: SOMBRE FORTUNE
4: PRINCESSE
5: L'AMOUR FUT DOUX
6: LES YEUX D'ELIA
7: PAUVRE MARIN
8: LE PARFUM D'UNE FLEUR
9: CHATEAU DE CRAIE
10: L'OR
11: PRINCESSE (instrumental)
12: OUVRE-MOI
13: DEMONS ET MERVEILLES
14: A DEMAIN, MON AMOUR
15: UN VENITIEN ANONYME
16: PRIERE (Amazing grace)
17: LA COUR DU ROI MUSICIEN (The court of the crimson king)
18: PARTONS TOUS LES DEUX
19: VIENS DANS MES NUAGES
20: COMME UN BATEAU (Wreck of the Hesperus)
CD2
1: LES ENFANTS QUIS'AIMENT
2: LES CENDRES DES DIX COMMANDEMENTS (Epitaph)
3: PARTONS TOUS LES DEUX
4: J'OFFRE MON LIT
5: VIENS DANS MES NUAGES
orchestrations: GERARD MANSET et HUBERT ROSTAING
Rene' Joly(レネ・ジョリィ)という人のベスト盤らしいのですが、自分はこの人のことをぜんぜん知りません。
CD1のM11以降およびCD2はボーナス・トラックです。CD2のM1、M2は未発表、M3、M4とM5は未発表の別ヴァージョンだそうです。
収録されているうちの何曲かは、非常にシリアスかつクラシカルなシンフォニック・シャンソン・アルバム『La Mort d'Orion』で知られるGerard Manset(ジェラール・マンセ)が提供しているので、きっと交友関係があったのでしょう。オーケストレーションもGerard Mansetが担当しています。
また、プログレッシヴ・ロックのファンには、King Crimson(キング・クリムゾン)の「the Court of the Crimson King」と「Epitaph」を、そしてProcol Harum(プロコル・ハルム)の「Wreck of the Hesperus」をフランス語で歌っているのが気になるところでしょう。
1960年代から70年代前半にかけての古い曲を集めて収録しているらしく、ストリングスによるオーケストレーションがたっぷりと入っています。センチメンタルとシリアスのあいだを行ったり来たりする曲想は、ただ甘いだけでない、かといって暗いばかりでもない感じです。
オーケストレーションの派手さ、ドラマティックさにくらべると、歌メロ自体はそれほどメロディアスではなく、またメロディ展開や構成もあまり大きな動きをしません。このあたりがイタリアの同時代のポップスと違うなと感じるところで、またフランスらしいと感じるところでもあります。
基本的に歌メロ指向の自分がフランスの歌ものポピュラー・ミュージックにもうひとつ馴染めないのも、このへんが原因かもしれません。インストゥルメンタルではきれいなメロディをつくる人も多いフランスですが、それをうまく歌に乗せられないのは、フランス語の発音のせいなのでしょうか。
それと、Rene'のこのアルバムを聴いていて気づいたのですが、初期のころのAlan Sorrenti(アラン・ソッレンティ)やClaudio Rocchi(クラウディオ・ロッキ)の発声て、もしかしたらフランス語に似ているのかもしれません。
それはそうと、Rene'のこのアルバムに収録されている曲は、感じとしてあまりシャンソンぽくはないように思います。どちらかというとやはり、プログレッシヴ系の歌ものファンに好まれそうな感じがします。