batterie: Niel Wilkinson, Marc Benabou
guitares: Paul Dunn, Serge et Philippe Khalifa, Jean-Felix, Francis Lalanne
basse: Laurence Cottle, Bernard Paganotti, Philippe Khalifa
orchestra philharmonique: London Session Orchestra
edition et production: Patrick Carpentier
フランスのシンガー・ソングライターのようです。中古で安く売ってたので試し買い。
ちょっと空気の抜けたような声の出し方は、フランス語だからなのか、それともFrancis Lalanne(フランシス・ラランヌ)のクセなのか、あまりフレンチ・ポップスを聴いたことのない自分にはよくわかりません。味わいはあるなとは思うのだけど、力強く声を張ってほしいパートでも空気が抜けてしまうためか、もうひとつ迫力に欠けてしまうのが残念。同じフランス語で歌っていても、ロック・グループのAnge(アンジュ)などは必要な箇所で確実に迫力を感じさせるので、これはFrancisの特徴なんだろうな、きっと。
声質自体はなかなか魅力的です。少しひび割れてて、中低域にふくらみがあって。ちょっと高音域が細いのだけど、これはトレーニング次第で厚みを増せそうな感じがします。しかし、歌い方がどことなくポップ・オペラ的というかミュージカル・シンガー風な感じがしますね。
全体にポップ・ロック調の曲が多いのですが、明るく楽しげなラテン・ポップ・フレーバーのM7(だったっけな)があったり、M2やM4のようなドラマティックに盛り上がるバラードがあったりと、アルバムを通して聴いていて飽きないだけの曲や演奏のヴァリエーションがあります。ただFrancis自身はあまり表現力のあるシンガーではないようで、1曲を最初から最後まで同じように歌ってしまっているように感じます。演奏はドラマを演出しようとしてるのにヴォーカルがそれについていってないというか。
などといったことはありますが、アルバム全体としてはヨーロッパを感じるポップス作品としてまずまずの出来だし、シンガーとしてもそれなりに聴かせるし、曲も水準をクリアしているといえるでしょう。悪くないです。