GIORGIO FALETTI


COME UN CARTONE ANIMATO (1994年)

   ジォルジォ・ファレッティ / コメ・ウン・カルトーネ・アニマート
    (ADALPINA / DISCHI RICORDI: TADCD 2001 / イタリア盤CD)



    jacket photo
  1. VOGLIO ESSERE UN CARTONE ANIMATO
  2. QUAND'ERO CAVERNICOLO
  3. SE FOSSI UNA DONNA
  4. PERSO NEL MAMBO
  5. SIGNOR TENENTE
  6. LE FATICHE D'ERCOLE
  7. FA MALE
  8. AY MARIA
  9. TRIC TRAC
  10. L'ERBA VOGLIO
  11. GUIDO LA MACCANA


produzione: ARMANDO GENTILE
realizzazione e produzione artistica: DANILO AMERIO
arrangiamenti: DANILO AMERIO

batteria: Luca Battini
basso: Pier Michelatti
chitarre: Filiberto "FILI" Briani
sax tenore e soprano: Michele Lazzarini
tromba: Sergio Bongiovanni
trombone: Aldo Caramellino
tastiere, piani e forti: Danilo Amerio
cori: L.Francia, E.Bacciglieri, M.Ferrara, D.Amerio, R.Battini








 Giorgio Faletti(ジォルジォ・ファレッティ)は、イタリアではカンタウトーレとしてよりもコンポーザー(アウトーレ)として知られているらしいです。音楽界でのキャリアは長いようですが、自身名義のアルバムはあまりないのかもしれません。

 一方、日本のイタリアン・ポップス・ファンのあいだではおそらく、コンポーザーとしてよりはカンタウトーレとしてのほうがなじみがあるのではないでしょうか。2000年にリリースされた自身名義のアルバム『Nonsense』は、地味な作風ながらもカンタウトーレならではのよさとストーリーが感じられる、なかなかの作品でした。

 この『Nonsense』が気に入っていたので、他の作品も聴きたいと思って手に入れたのが1994年のこのアルバムです。

 しかしこの作品、『Nonsense』とはかなり印象が違いました。しっとりとした印象はほとんどなく、明るく軽快で楽しげな曲が大半を占めています。キーボードのアレンジがときどきとてもチープに感じられるのは、時代のせいでしょうか。

 M1「Voglio essere un cartone animato」はキーボード・オーケストレーションの美しいロマンティックな曲です。そのまま『Nonsense』のように展開していくのかと思ったら、M2「Quand'ero cavernicolo」はビートの効いたロック・チューンになってしまいました。しかもチープなキーボードの音がかっこ悪いです。

 M3「Se fossi una donna」はアコースティック・ギターのアルペジオとうすいキーボード・オーケストレーションが柔らかい陽射しを感じさせるような曲。途中で入る丸い音の金管楽器(トロンバでしょうか?)や女性コーラスも、曲にやさしさを加えています。

 M4「Perso nel mambo」はタイトルどおり、ラテン・フレーバーの入った明るく軽やかな曲。

 M5「Signor tenente」はリズム・マシーンの単調なリズムと白玉キーボードのうえに語りふうヴォーカルが乗る、このアルバムのナかではちょっと異色な曲。

 M6「Le fatiche d'ercole」は粘っこいディストーション・ギターを導入したロック調のアレンジなのに、曲調は歌謡曲風でヴォーカルはカンタウトーレ風という、なんだかへんなバランスの曲。

 M8「Ay Maria」はカリビアンというか、リゾート感覚の軽やかで楽しげなアレンジのポップス。途中で「帰ってきたヨッパライ」風のコーラスも入ります。

 M9「Tric trac」はイタリアらしいやわらかでなめらかなメロディを持ったあたたかいポップス。さびでの盛り上がり具合も気持ちよいです。

 M10「L'erba voglio」ではレゲエが聴けます。

 M11「Guido la maccana」は子供の歌声を導入した曲。ちょっと童謡風というか、子供向けのあたたかい感じの曲です。

 なかなかのアルバムだった『Nonsense』と同様の音楽を求めると肩すかしですが、これはこれで楽しくてよいアルバムだと思います。

(2002.10.19)







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