STS 8 MISSION


BLIND (1994年)

   エス・ティー・エス・エイト・ミッション / ブラインド
    (TEICHIKU RECORD: TECX-25678 / 日本盤CD)



    jacket photo
  1. STAGE OF DEMOCRACY
  2. DAYDREAMER
  3. SMALL TALK
  4. WHY
  5. CAGE OF LOVE
  6. BEST OF WHAT I'VE GOT
  7. EVERYTHING YOU LIKE
  8. ANGEL
  9. NEW YORK; NEW YORK
  10. RAGE AGAINST MY FEAR
  11. LIES (Acoustic version)
  12. STAY (Acoustic version)


produced by STS 8 MISSION

Xaver Drexler: vocal
Tom Schmitt: guitara, keyboards
Rolf Sanders: bass
Clive Borgards: drums








一時メロディック・スピード・メタルにはまったことがあって、それ系のグループやアルバムをいろいろ探したことがあります。きっかけはHelloween(ハロウィーン)の『Keeper of the Seven Keys part II』だったので、やはりこのアルバムがいちばんのように思うのですが、ほかにもGamma Ray(ガンマ・レイ)とか、Chroming Rose(クローミング・ローズ)といったジャーマン系、それにブラジルのAngla(アングラ)などは、けっこうよく聴きました。

STS 8 Mission(エス・ティー・エス・エイト・ミッション)も、そのころに知ったドイツのグループです。最初に聴いたのはファースト・アルバムでしたが、ジャーマン・メロディックらしいスピード感と陰影のあるクラシカルな雰囲気がいい感じでした。HelloweenやGamma Rayなどにくらべると小粒感はあるものの、メロディック・スピード・メタルの特性をきちんと持っていました。

『Blind』は彼らのサード・アルバムです。聴くのはひさしぶりなのですが、たしかこのアルバムから作風が少し変わったんだったと思います。いかにもジャーマン・メロディック・スピード・メタルといった感じではなくなり、より重量感のあるヘヴィ・メタル然としたものになっています。ミディアム・テンポの曲も多くなり、もはやスピード・メタルとはいいにくいかもしれません。

その点で爽快なドラマティックさという魅力は薄れましたが、アコースティック・セクションを導入して緩急をつけるなどして構成に変化をもたせ、単純なヘヴィ・メタルにはなっていません。メロディも、クラシカルな要素は弱まったものの、美旋律はふんだんに使用され、それなりにドラマティックです。

ヴォーカルが一瞬、力を抜いて歌うときのGeddy Lee(ゲディ・リー)に似ているような気がするのは、気のせいでしょうか。

前2作にくらべるとふつうのヘヴィ・メタルになっちゃったし、少しアメリカっぽくなっちゃった気もしますが、これはこれで楽しめるアルバムです。

(2003.10.19)







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