U2


WAR (1983年)

    U2 / ウォー



jacket photo
  1. SUNDAY BLOODY SUNDAY
  2. SECONDS
  3. NEW YEAR'S DAY
  4. LIKE A SONG...
  5. DROWNING MAN
  6. THE REFUGEE
  7. TWO HEARTS BEAT AS ONE
  8. RED LIGHT
  9. SURRENDER
  10. "40"







今頃になって、はじめてU2の名作アルバムを聴きました(MDに落としたものだけど)。U2は学生時代にほとんどリアルタイムだったと思うのだけど、学生時代の自分はプログレッシヴ・ロックを中心にマニアックなものしか聴いていなかったので、意外と「名作」と呼ばれるロック作品を聴かずにすごしてしまっていることだらけなのですわ。

オープニング曲の「Sunday Bloody Sunday」、えらくかっこいい曲ですね。U2というとクリーン・トーンに深いエコー(ディレイ)をかけたギターのアルペジオがクールというイメージがあったのだけど、この曲はどこどこと響く重たいドラムにちょっとラフな感じのヴォーカルと、すごく「ロック!」を感じます。歌詞はわからないのだけど、タイトルからして暴動とかそんなことを歌ってるんでしょうね。アルバム・タイトルは「戦争」だし。なんだか、すごく「熱い」印象。

このオープニングから、大ヒットとなった(んでしたよね?)「New Year's Day」までの流れが素晴らしいですね、このアルバム。曲のタイプがそれぞれに異なっていて、U2の持つ音楽性の幅が感じられます。それぞれの曲のクオリティも高いし、集中力のようなものも感じられる。

ここまでの密度の濃さに比較すると、それ以降の曲は少し弱い感じを受けます。曲としてよくまとまっているし、演奏やメロディも悪くないのだけど、演奏者が曲や演奏に込めた「パワー」「集中力」といったものがそれ以前の曲ほど強く感じられません。その分、ある種の余裕のようなものがあって、それはそれで魅力的ではありますけれど、ちょっと息切れ感もぬぐいきれない。後半にもう少し、出だしの緊張感の高さを髣髴させる、もしくはそれを凌駕するような、密度の濃ゆ〜い曲が配置されていたら、さらにアルバムとしての完成度や衝撃度が高まったのだろうな。

自分はハード・ロック/ヘヴィ・メタルからプログレッシヴ・ロックを経て、いまは主にイタリアン・ポップスを聴くようになったのですが、これまでの流れのなかで、じつはパンク/ニューウェーヴ系のグループやロックをほとんど聴いてません。U2のギターって、いわゆる「ロック」のギターじゃなくて、ニューウェーヴ系のギターだと思うんですよ、音づくりや演奏スタイルなどが。こういうギター、自分はあまり聴いていないので、とても新鮮で印象的に聴こえます。U2の音楽自体はとても「ロック」な感じですが、そこにこういうギターが入ると、こんなにもかっこよくなるんだな。

(2004.12.25)







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