MR.CHILDREN


深海 (1996年)

   ミスター・チルドレン / 深海
    (TOY'S FACTORY: TFCC-88077 / 日本盤CD)



    jacket photo
  1. DIVE
  2. シーラカンス
  3. 手紙
  4. ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜
  5. Mirror
  6. Making Songs
  7. 名もなき詩
  8. So Let's Get Truth
  9. 臨時ニュース
  10. マシンガンをぶっ放せ
  11. ゆりかごのある丘から
  12. 花 -Me'mento Mori-
  13. 深海


all tracks written by Kazutoshi Sakurai
produced and arranged by Takeshi Kobayashi & Mr.Children

MR.CHILDREN:
Kazutoshi Sakurai
Kenichi Tahara
Keisuke Nakagawa
Hideya Suzuki








テレビのチャンネルを変える音などのSEも入り、なんとなくコンセプト・アルバム風にしたかったのかなという感じがあるのですが、もしかして1970年代の音楽へのオマージュかなにかなのでしょうか。

それはいいとしても、アルバム全体の印象として、彼らの他のアルバムにくらべるとメロディの魅力が薄い(心をつかむメロディが少ない)ような気がします。音づくりや演奏の雰囲気にはよいものがあるだけに、その点が残念です。ヒット曲のM7「名もなき詩」にしても、他のヒット曲にくらべるとインパクトが弱いと思いませんか。

音づくりといえば、Mr.Children(ミスター・チルドレン)ってギターの音が汚いと思うことが、自分は多いです。エレキだけじゃなく、アコースティック・ギターもきれいに鳴らせていないよなぁと感じることがしばしばです。音色感覚の違いといってしまえばそれまでですが、「きれいに響かせる」という美意識があまり感じられないのが残念です。

ただ、このアルバムではそれでも、自分が聴いたことのある彼らのアルバムのなかでは比較的、ギターの音色に気を使っている感じは受けます。それゆえ、歌メロ自体の魅力の薄さがよけいに残念なんです。

M2「シーラカンス」などでは1970年代のPink Floyd(ピンク・フロイド)のようなギターが聴けます。そこにボコボコしたドラムが入り、1970年代のロックの音みたいです。懐かしいです。

そういえばこのアルバムって、M2以外にもPink Floydを思わせる部分が非常に多いように思います。M11「ゆりかごのある丘から」のエンディングで入ってくるサックスやギターのアルペジオ、さらにそこにかぶさるヘリコプターのSEなど、とてもPink Floydちっくです。ただ、それがMr.Childrenの音楽としてきちんと消化されていない感じがするので、Pink Floydファンの自分としては微妙な感情を抱いてしまいます。

M3「手紙」はストリングスの入ったバラード。ストリングスの音がthe Beatles(ビートルズ)の「Eleanor Rigby」や初期のElectric Light Orchestra(エレクトリック・ライト・オーケストラ)のようなザラザラした響きで、これまた懐かしいです。

M8「So Let's Get Truth」は、長渕剛(こんな字でしたっけ?)のパロディなのでしょうか。
M13「花 - Memento Mori -」はシングル・カットされてヒットしたように思いますが、これはMr.Childrenらしいメロディが多くていい感じです。

(2003.06.14)







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