デーモン小暮


WHEN THE FUTURE LOVES THE PAST〜未来が過去を愛するとき〜 (2003年)

    (BMG FUNHOUSE: BVCR11055 / 日本盤CD)



jacket photo
  1. HAGAKURE (葉隠れ) 〜A spirit of Samurai〜
  2. ZUTTO
  3. Interlude "A"
  4. I DON'T KNOW
  5. Interlude "B"
  6. SAKURA
  7. ハート8 (←“ハート”は、正しくはトランプのハートマーク)
  8. Interlude "C"
  9. ICHIGO (一期)
  10. Humming
  11. SING LIKE A HUG
  12. Interlude "D"
  13. GEISHA FUJIYAMA SAMURAI
  14. Interlude "E"
  15. 熟女カマキリ
  16. Interlude "F"
  17. めぐりあい


produce: DEMON KOGURE

shakuhachi: Kifu Mitsuhashi
soh & sangen: Chieko Fukuda
satsuma biwa: Kakushin Tomoyoshi II
taiko: Leonard Eto
hichiriki & fue: Akinori Inaba
sho: Satoko Takahara
ryuteki: Yutaka Ohta
tsuzumi: Yuhei Jobo

guitars: Mitsuo Tate, Ai Ishigaki, Yuichi Matsuzaka
drums: Raiden Yuzawa
bass: Syunsuke Ishikawa
bass: Mitsuo Tate, Ai Ishigaki








元聖飢魔IIのフロント悪魔(笑)、デーモン小暮閣下のソロ作品です。聖飢魔II自体は1999年末で当初予定だった「地球征服」が完了したとして活動を停止してしまいましたが、デーモンさんはその後も音楽をはじめ幅広い分野で活動を続けてますね。

自分、けっこう聖飢魔IIって好きだったんですよ。あのキャラクターから少し「お笑いヘヴィメタル」的な印象を持たれているようなところもありますが、曲、というか歌メロがけっこう美しいものが多くて。しかもスタイルの違う、かつ技術的にもうまいギタリストがふたりいるし、リズム隊もしっかりしてるし。どちらかというとブリティッシュ・スタイルをベースにした、意外とドラマティックなハードロック/ヘヴィメタルですよね。

デーモンさんのソロ作は、小暮伝衛門名義によるソロ1作目『好色萬声男』を持っているのですが、これは一時よく聴いてました。HR/HMの聖飢魔IIとは違う、いわゆるポップス系の作品ですが、全体に漂うドラマティックな感じと、ところどころで入るお遊び、和楽器との効果的なコラボレーションなど、デーモンさんの音楽的興味の広さ、奥行きの深さを感じさせるに充分だったと思います。

その後、すっかり日本の音楽から遠ざかっているもので、デーモンさんの歌声を聴くのはひさしぶりなのですが、以前にくらべると少しパワーが落ちたかな。とはいえ、いまでも立派にいい声をしてますね。ファルセットのシャウトも健在だし。

ただ、『好色萬声男』とくらべるとなぁ、収録されている曲自体の魅力がちょっと薄いように思います。あいかわらず和楽器をたくさん配置して、ロックと雅楽?とジャパニーズ・ポップスを混ぜ合わせたような音楽を展開してくれてはいるのだけど、もともとの歌メロ自体にあまり魅力を感じないのですよ。『好色萬声男』にあった「縁」のような名曲がないのが弱点かなぁ。また、お遊びパートもそれほどはじけてないし。

なんとなく、こぎれいにまとまった感はあるのだけど、その分、心の中まで強く訴えかけてくるようなことがなくなってしまった感じで、その意味でちょっと平凡な作品になってしまった印象が残りました。

(2005.10.10)







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