produzione artistica: Andrea Battaglia e Leda Battisti
arrangiamenti: Andrea Battaglia
programmazioni: Andrea Battaglia
voci: Leda Battisti
chitarre: Ottmar Liebert, Flaco Biondini
pianoforte: Dr.Latino
basso: Andrea Battaglia, Lennart Zethzon
tromba: Emilio Soana
batteria: Lele Melotti, Giulio Proietti
tastiere e programmazione: Francesco Morettini
1971年2月生まれのLeda Battisti(レダ・バッティスティ)の、サード・アルバムになるのかな。彼女のバイオグラフィには記述がないのだけど、Battistiという苗字で、生まれはラツィオ州リエティ(Rieti)県のポッジォ・ブストーネ(Poggio Bustone)というのは、1998年9月9日に亡くなったイタリアの偉大なカンタウトーレ、Lucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)と同じ。「てことは、娘か?」と多くの人が思ったのだけど、実際は、親戚筋ではあるものの、直接的にLucioとは関係ない遠い親戚で、しかも本名の苗字はBattistiじゃないらしいです。
で、Leda Battistiですが、なんかあんまりぱっとしない感じです。ところどころでアラビックだったりスパニッシュだったりといったエスニック風味がまぶされていて、それはLedaの南欧の血を感じさせるエキゾティックな容姿と合っていて魅力的ではあるのだけど、そこから先へと気分が進めない。M1「Ancora Una Parola」でのわずかにウィスパー気味な歌声も、もっと心に響いてきてよさそうなのに、耳で止まってしまう感じなんです。自分にはいくつかの「好きなイタリアン・ポップスのツボ」みたいなのがあるのだけど、残念ながらLedaの歌・曲は、そこにかすらない。
普通に美しいメロディで、現代風のデジタルなリズムが配されて、要所でエスニック・アレンジを施すといった変化の工夫もあって、作品として悪くはありません。M6「Corazon Latino」とかはPaola & Chiara(パオラ・エ・キアラ)みたいだし。
でも、たとえばM3「Tu L'amore E Il Sesso」では、せっかくサビの部分でメロディ的にも演奏的にも高揚していくのに、ヴォーカルがそれについていけていないので、もやっと感が残ってしまう。M5「Il Vento Sulla Sabbia」も、スパニッシュ・ギターにフォルクローレっぽい笛の音、ニューウェーヴ風のリズム・セクションといった演奏の個性に、ヴォーカルが埋没しちゃってる。こういった曲・アレンジを歌うには、歌声に個性と力強さが足りないと思うんですよ。これがAntonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)だったら、もっともっと魅力的な作品になっただろうなぁと、そんな印象ばかりが残ってしまいました。