1: LA SOLITUDINE(LONELINESS)
孤独を抱きしめて
2: GENTE
人たち
3: LUI NON STA CON TE
あなたのものじゃない
4: STRANI AMORI
不思議な愛
5: RAGAZZE CHE
彼女たちは
6: IL GORAGGIO CHE NON C'E
勇気を探して
7: PERCHE NON TORNA PIU
帰らない日々
8: NON C'E
あなたはいない
9: TUTT'AL PIU
何があっても
10: LETTERA
手紙
11: LA SOLITUDINE
孤独を抱きしめて
日本でも大人気(?)のイタリアの歌姫、ラウラ・パウジーニのベスト盤。しかし、日本盤の表記がローラ・パウジーニなのはいかがなものか(『ローラの休日』なんて邦題をつけられたアルバムもある)。
自分はあまり女性ヴォーカルが得意でないので、めったに女性ものは買わないのだけど、このCDはたしか、中古で500円くらいだったので買った気がする。
このCDを買う前は、NHKテレビの「イタリア語会話」で1曲聴いたことがあるだけだった。そのときの印象は、まぁまぁ唄のうまいおねいちゃん、だったかな。なんの曲が流れたのかは覚えていない(このCDには入ってはいない)けど、そこそこイタリアンな曲ではあった。
このCDは1st および2nd の曲、それに大ヒットした(らしい)「la Solitudine(孤独を抱きしめて)」の英語ヴァージョンを加えた、世界向けのアルバムなんだそうだ。ちなみに、1曲目が英語バージョン、11曲目がオリジナル・イタリア語ヴァージョン(日本盤のみのボーナス・トラック)。
唄は、うまいと思う。伸びやかで声量もある。クセというか、嫌味のない、きれいな声をしている。
曲も、けっこういいと思う。ミドル・テンポの、聴かせるタイプの曲が多く、イタリアらしい、そこはかとない哀愁を持ったメロディがある。
贅沢をいえば、ちょっといい子すぎるかな。曲も唄も、非常に優等生的で、引っ掛かりが希薄。強烈なイタリアのアイデンティティといったものは感じられない。
もう少し個性が強くてもいいのではないかと思う。声や唄い方が標準的すぎる。ま、それがよいという人もいるかもしれないけどね。レベルは高いし。
どっぷり濃ゆいイタリアンに馴染んできた耳には、スッキリしすぎで、多少物足りなくもあるのだけれど、世界市場を視野に入れているのであれば、しかたのないところか。とはいえ、こういう歌手を入り口に、イタリアン・ポップスの美しさを知ってもらうという意味では、重要な人かもしれない。
美しい曲がたくさんあるので、女性ヴォーカル・ファン、バラード・ファンならきっと気に入るはず。また、イタリアン・ポップス入門編としても、おすすめ。