LAURA PAUSINI


LIVE IN PARIS 05 (2006年)

   ラウラ・パウジーニ / ライヴ・イン・パリ・05
    (GENTEMUSIC / WARNER MUSIC ITALIA: 5051011195822 / EU盤CD)



jacket photo
  1. GENTE
  2. UN'EMERGENZA D'AMORE
  3. VIVIMI
  4. LA SOLITUDINE
  5. SE FUE'
  6. STRANI AMORI
  7. ESCUCHA ATENTO
  8. LA PROSPETTIVA DI ME
  9. MEDLEY:
        CUANDO SE AMA (SEI QUE ME AMAVAS)
        MI RUBI L'ANIMA
        UN AMICO E COSI
        COME SE NON FOSSE STATO MAI AMORE
  10. TRA TE E IL MARE
  11. IN ASSENZA DI TE
  12. INCANCELLABILE
  13. SURRENDER
  14. E RITORNO DA TE
  15. LE COSE CHE VIVI
  16. VIVEME unplugged rehearsal at the Wiltern Theater dressing room, Los Angeles, April 2005


produced by Laura Pausini
arrangemets: Alfredo Golino, Cesare Chiodo, Bruno Zucchetti

keyboard: Carlo Palmas, Bruno Zuchetti
bass: Cesare Chiodo
guitar: Gabriele Fersini, Paolo Carta
drums: Alfredo Golino
chorus: Barbara Zappamiglio, Roberta Grana'








Laura Pausini(ラウラ・パウジーニ)です。あいかわらずです。デビューから10年以上経ち、またライヴ盤であることもあってか、だいぶ力強いヴォーカルを聴かせるようになりましたが、これといって強い個性のない優等生的な歌い方は変わりません。

自分にとってLauraは、とくに好きでも嫌いでもない、あまり興味のないシンガーです。中古で安く売っていることが多いのでアルバムはけっこう(ほとんど?)持っていますが、積極的に「Lauraを聴こう」と思ってプレーヤーにかけることは、ほとんどありません。でもLauraの歌にはわかりやすい「イタリアらしさ」があるので、かかっていてもじゃまには感じません。

Lauraの魅力ってきっと、クセのない素直さなんだと思います。そして、Lauraを取り巻くスタッフたちはそれをよくわかっていて、Lauraの魅力を表現できるかたちの楽曲を提供したり、演奏・アレンジをしたりと、充分にサポートをしてるのでしょう。

Lauraのヴォーカル自体は、伸びやかで、なめらかで、よく声が出ているとは思うけれど、表現力があるか、情感を乗せるのがうまいか、というと、そうでもないと自分は思っています。なので、Lauraの歌唱で聴いて「いい曲」と思える曲は、たぶんLaura以外のそこそこ歌のうまい人が歌っても「いい曲」と思えるだろうし、たとえばFiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア)やDolcenera(ドルチェネーラ)などのように豊かな表現力や独特の個性を持ったシンガーが歌えば「すごくいい曲」に感じられるんじゃないかなと思うんです。逆にいえば、Lauraが歌うからこそ「いい曲」に聴こえる、というケースは、あまりないのではないかと。別の角度からいうと、Lauraって、たとえば個性と表現力を持ったシンガーが自分の歌をサポートさせたりハーモニーをつけるためのコーラス・ガールとしてはよさそうだけど、一緒に歌って新たな魅力を生み出すためのデュエットの相手としては機能しないような、そんな気がするのです。

けっきょくLauraの魅力は、多くの部分を「楽曲のよさ」に依存している。自分はそう思っています。逆にいえば、平凡な曲をヴォーカルのうまさでカバーし魅力的に聴かせるだけの力はあまりない、と思っています。その点がFiorellaやDolceneraなどとは違うわけで。

このライヴでも、たとえばM2「Un'emergenza d'amore」なんて、非常に平凡な、ありきたりな曲だと思います。それをいつもどおり、素直に歌っているので、いっそうありきたりな印象を受けます。もしこういった曲が多ければ、Lauraにぜんぜん魅力を感じないでしょう。でも、こういった曲以上に、M3「Vivimi」やM4「La solitudine」、M12「Incancellabile」といった「素直にいい曲」が多く提供されていることで、Lauraの魅力が維持されてると感じます。

そんなわけで、Lauraに提供されている楽曲には興味があるけれど、シンガーとしてのLaura自身にはほとんど興味がもてない自分なのでした(←日本にいる多くのイタリアン・ポップス・ファンを敵に回したか?)。

(2007.12.16)







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