musiche e testi di MARIELLA NAVA
arrangiamenti di LUIS BACALOV e MAURIZIO TIRELLI
programmazione computer: Maurizio Tirelli
pianoforte: Luis Bacalov
tastiere: Maurizio Tirelli, Luis Bacalov, Mariella Nava
chitarre: Paolo Carta
percussioni: Alessandro Coggio
sax: Gianni Oddi
やわらかなピアノが美しい小曲「Scegliamoci una canzone」から始まるアルバム。この曲はアルバムの最後にも登場し、アルバムの印象を深くしています。
全体に暖かなメロディを持ったイタリアらしいポップスが収録されています。M2「Donne comunque」では道路を走っていくクルマの音がSEで入っていたりと、情景を感じさせる仕掛けもあります。
M4「Voglio diventare ricca」はデジタルな色彩の強い曲。硬いキーボードとギターの音色、ちょっと投げやり風なヴォーカル、息遣いや掛け声によるヴォイス・コラボレーションなど、なんか楽しげです。1980年代後半の英米っぽい感じなのだけど、ヴォーカル・ラインや歌い方に1960年代や70年代からのイタリア女性ヴォーカルらしい美しさが強く感じられます。
M5「Bambolina」はヴァイオリンやハープなどを導入し、若草の香る春のような、やわらかく暖かな印象を持った曲になっています。素直な歌声が心に響きます。
M6「Il giorno e la notte」はイタリアらしい大きなメロディと展開を持ったバラード。ちょっと沈んだシリアスっぽい前半から伸びやかなサビへ入るところに、イタリアン・ポップスならではの感動があるように思います。サビで入るコーラスも清らかでいい感じです。
M8「1664 (Fiabe della buonanotte)」ではレゲエのリズムを取り入れ、ちょっと陽気な南国リゾート風の曲になっています。それがただ明るいだけの曲にならないのは、ヴォーカルに厚みがあるからでしょうか。
素直だけど芯の強さを感じさせる、少しかすれ気味の声には独特の味わいがあり、ただの歌のうまい女性歌手以上の質感が表現されています。Luis Enriques Bacalov(ルイス・エンリケス・バカロフ)がアレンジとピアノ、キーボードで参加していることもあってか、おだやかで趣のある、よい作品に仕上がっています。