1: QULLI COME NOI
2: VISIONI
3: QUELLA CAREZZA DELLA SERA
4: FACCIA DI CANE
5: POSTER
6: HEY, LASSU'!
7: DAVANTI AGLI OCCHI MIEI
8: ALDEBARAN
9: UNA MINIERA
10: SIGNORE, IO SONO IRISH
produzione artistica: LUCA ORIOLI e NEW TROLLS
arrangiamenti e realizzazione: LUCA ORIOLI, GIANFRANCO LOMBARDI
Nico Di Palo: chitarre, voci
Vittorio De Scalzi: tastiere, voci
Ricky Belloni: chitarre, voci
Giorgio Uzai: tasitiere, voci
Aldo De Scalzi: tastiere, voci
Alfio Vitanza: batteria, voci
Flavio Piantoni: basso
1960年代から活動を続けるNew Trolls(ニュー・トロルス)のセルフカヴァー・アルバム。「Visioni」「Signore, Io sono Irish」といった初期の曲から「Aldebaran」「Faccia di cane」といった中期以降の曲まで、幅広い年代から選曲されています。また、タイトル曲の「Quelli come noi」は、このアルバムのための新曲のようです。
古い曲も、比較的新しい曲も、どれもイタリアらしいメロディと、New Trollsならではのコーラス・ワークが聴けます。
カンタウトーレのファンにはClaudio Baglioni(クラウディオ・バッリォーニ)の名曲「Poster」のカバーが気になるところかもしれません。
この曲は個人的に、Claudioの曲のなかでも好きな曲ですが、これについていえばやはり、Claudioのオリジナルのほうが趣があってよいです。とはいえ、New Trollsらしいコーラスを多用したアレンジは、それはそれで完成度の高いものだといえるでしょう。
最近はどうかわかりませんが、1980年代から90年代にかけては、日本ではNew Trollsというとプログレッシヴ・ロックのイメージが強くありました。しかし、長いNew Trollsの歴史のをいまになって振り返ってみると、彼らがプログレッシヴ・バンドだった時期、そしてリリースしたアルバムは、ほんの少しです。
基本的に彼らは、その時代の流行の音楽性を羽織っていたのではないでしょうか。時代によってアートロック風だったりプログレッシヴ・ロックだったり、あるいはディスコ・ミュージックもやったりするのは、そのためでしょう。
でも、いつもそのベースには「イタリアらしさを持ったポップ・ミュージック」が流れていました。
表面的な部分でいろいろな音楽的方向性を見せた彼らですが、それ以上に、根底にある部分でのクオリティの高さを常に追求していたのだと思います。だからこそ、どんなタイプの音楽を演奏しても、やはりそれはNew Trollsの音楽だったし、それぞれに完成度が高かったのです。
そんななかでも自分はとくに「Quelli come noi」や「Quella carezza della sera」「Aledebaran」「Una miniera」などに代表される、おおらかでゆったりとしたメロディ、満天の星空を眺めているかのような安らぎや透き通った早朝の空気と明るい太陽が放つすがすがしさといったものが存分に感じられる曲に、New Trollsならではの魅力を感じます。