1: SEI ANDATA VIA
2: PARANOID SONG
3: UN' ALTRA VITA
4: DAL BALCONE
5: OVERDOSE ADVENTURE
6: QUANDO NON CI SEI
7: RICHIAMO DELLA FORESTA
8: VITELLONI
9: GIULIO
10: GIMME MONEY
11: COMPAGNO LAGANA'
12: DOMANI MI SPARO
prodotto da FABRIZIO BARBACCI
produzione esecutiva di NICOLA ZACCARDI
arrangiamenti: ROBERTO RONDELLI e FABRIZIO BARBACCI
OTTAVO PADIGLIONE sono:
ROBERTO RONDELLI: voce e chitarre
ALESSANDRO MINUTI: basso e voci
SERGIO ADAMI: batteria
hanno suonato:
FABRIZIO BARBACCI: chitarra acustica
DAVIDE ROSSI: violino
STEVE LUNARDI: violino
ALESSANDRO MARTINELLI: fisarmonica
STEFANO MARTINELLI: fisarmonica
ROBERTO ZAMAGNI: batteria
PAOLO BALDESCHI: chitarra acustica
このグループのことはまったく知らないのですが、人がたくさんいる広場の上の空中をおじさんが歩いている水彩画風のユーモラスなジャケットが妙に心に引っかかってしまい、購入しました。
「Piazza del Popolo」(民衆の広場)とタイトルされたこのジャケット画は、その淡い色彩や描かれている人物たちの表情などから、どこかほのぼのとした風情が感じられますが、Ottavo Padiglione(オッタヴォ・パディッリォーネ)の演奏する音楽も、なんとなくほのぼのとした感じが漂っていて心地よいです。
グループはギター&ヴォーカル、ベース、ドラムスの3人組のようですが、アルバムにはゲスト・ミュージシャンによるヴァイオリン、アコーディオンがフューチャーされています。ほぼ全曲でヴァイオリンの素朴な音が聴け、また要所要所でアコーディオンの柔らかい音が響き、アルバムの持つほのぼの感を一層強くしています。
いかにもイタリアといった流れるようなメロディに起伏の激しい構成というタイプの音楽ではなく、感じとしてはアメリカの古いフォークソングにヨーロッパの大道芸人音楽あるいは街角楽師の味わいを織り込んだというと、ちょっと近いでしょうか。
彼らが何枚くらいのアルバムを出しているのか、わからないのですが、いわゆるイタリアン・ポップスというフィールドのなかでは、ほかにあまり似たアーティスト/アルバムが思い浮かばない、独特の音楽性を持った作品ではないでしょうか。ゲストのヴァイオリンとアコーディオンが非常によい仕事をしていて、ほのぼのさと、そこはかとない哀愁を演出していますが、他のアルバムも同じような雰囲気を持っているのか、とても気になるところです。
フォークソングとシャンソン、トラッド、大道音楽に、さらにニューウェーブ風味やほのかなプログレ風味までもがうかがえ、ある意味で節操がないのですが、それらがOttavo Padiglioneのまとまりを持って表現されています。
このアルバムを東京・高田馬場の専門店Casa Biancaで見つけたとき、店長に「これは、どんな感じのアルバム?」と訊いたら、「ジャケットがこんなだから、なかなかこちらから“いいですよ”とはすすめにくいのだけど、意外といいんですよ。そのジャケットになにか感じるものがあるなら、おすすめですよ」といわれたのですが、たしかに意外とよくておすすめなアルバムです。ジャケットから感じた“なにか”は、間違いではなかったわけです。
逆にいえば、このジャケットに“よさそうななにか”を感じない人には、あまり楽しめないかもしれませんが。