Manuel Cardoso: vocals, guitars, keyboards, production and arranging
Guilherme da Luz: synthesaizers
Be'be': drums
Bruno Silva: guitars
Pedro Sales: keyboards
Lucio Vieira: bass
Luis Andre': keyboards
Fredy Souza: drums
Jean Luc "Snuff": bass
Tantra(タントラ)ってむか〜し、ファースト・アルバムのLPを聴いたことがあります。いまもレコード・ラックに持っているはず。たしか、ポルトガルのGenesis(ジェネシス)みたいな紹介をされてたような気がするのですが、ぜんぜん印象に残ってません。
デビューは1977年だそうですが、アルバムを3枚出したのちに活動停止。と思ったら2003年に再結成され22年ぶりのニューアルバムをリリース。そして2005年に5枚目となるこのアルバム『Delirium』をリリースしたのだそうな。
で、このアルバムです。ひさしぶりに聴くTantraです。第一印象は...
すごい!
アルバム冒頭から「どうだ! これこそがユーロピアン・シンフォニック・プログレッシヴ・ロックだっ!!」と高らかに宣言されたような感じです。
厚みのあるオーケストレーション、美と妖しさをまとった女神のごとき女性ヴォイス、数ヶ国語でガーガー歌う熱い男性ヴォーカル、ヘヴィ・メタルを通過していない(これ貴重)深くリヴァーブのかかったハードでメロディアスなギター、複雑なリズム・アレンジ、めくるめく展開、ドラマティックな構成、そして全体に漂うヨーロッパらしい哀愁と美意識。
アルバムの締め方がちょっと淡白で、もう少し余韻がほしいですが、ひさしぶりにユーロ・プログレらしいユーロ・プログレを聴いた感じです。ポンプでもなく、プログレ・メタルでもなく、イギリスではない西ヨーロッパの、王道のシンフォニック・プログレッシヴ。Tantraって、こんなにいい音楽を演奏できるグループだったっけ?
うぅむ。彼らの過去のアルバムもちゃんと聴いたほうがいいかもしれないぞ、これは。まずは再結成後1作目となる前作を入手しようか。それとも、とりあえずレコード・ラックからデビュー作のLPを引っ張り出してこようか。