vol.1
vol.2
batteria: Sandro Ravasini
basso e voce: Ugo Maria Manfredi
chitarre e voce: Roby Facini
pianoforte e tastiere: Luca Savazzi
produzione artistica: Roby Facini
retistrato al Teatro Petrella di Longiano nel dicembre 2001
なぜかDeep Purple(ディープ・パープル)の「Black Night」のリフが組み込まれた「Piccola Katy」で始まるRiccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)のライヴ盤。自分が持っているのはVol.1とVol.2が別々にリリースされたものですが、のちに2枚組1セットで再リリースされているようです。
選曲は、Riccardoの懐メロ・ベスト的な色が濃く感じられます。とくにVol.1はそういう傾向が強く、Pooh(プー)時代のM1「Piccola Katy」、M2「Noi due nel mondo e nell'anima」、M5「Tanta voglia di lei」、M8「Pensiero」や、ソロ・アルバムに収録されていたM3「Mondo」、M11「In silenzio」など、長くRiccardoを愛聴してきたファンなら、懐かしい日々が思い起こさせられるような曲が多いのではないでしょうか。
古い曲が多いですが、曲の持つメロディの美しさや魅力は失われておらず、素直に「いい曲だな」と思えてしまうのは、やはりすごいです。ただ、バックの演奏があまりにあっさりしているというか、あまり情感を感じさせないのが物足りないです。
Pooh時代の曲や、あるいはソロ・キャリアの初期のころの曲もそうですが、スタジオ盤では厚いオーケストレーションがドラマティックに響いているのが、このライヴではうすいキーボードに置き換えられ、奥行きが浅くなってしまいました。求めてはいけないのかもしれませんが、やはり「演奏しているのがPoohだったらなぁ」と思わずにはいられません。
Pooh時代の曲は、RiccardoがPoohを抜けたあともPoohのライヴで聴けますが、演奏力、アレンジ、その他を含めトータルで「曲を表現する」力がPoohは圧倒的に高いということが、初期のPoohのフロントマンだったRiccardoのライヴで改めて感じられるというのが、どこか皮肉な感じです。
Poohほどの演奏力やアレンジ力は求めないまでも、せめて曲の終わり方にはもう少し気を配って、余韻を持たせてほしかったです。それと、「Pensiero」は単純な4拍子の曲にされてしまっていて、かなり残念です。
そういうことも含め、すべてがあっさり薄味に仕上がっていて、自分としてはかなり物足りないです。でも、最近の若いファンにはこのくらいのほうがいいのかもしれませんね。
かなり懐メロ大会なVol.1にくらべると、Vol.2のほうは新しめの曲が多いのかもしれません。Pooh時代の曲はM3「Alessandra」とM8「Nascero' con te」くらいでしょうか。
Pooh時代の曲にはどうしても厚みのあるアレンジを期待してしまい、物足りなく感じてしまいますが、ソロになってからの曲はもともとのスタジオ盤のアレンジを自分がほとんど知らないこともあり、このアレンジ、エンディングでも、それほど気になりません。ソロになってからのRiccardoはほとんど聴いていないので、それぞれの曲に対する思い入れや記憶があまりない分、自分にとってはVol.2のほうが素直に楽しめて聴けるかもしれません。
とくにM7「Romanzo」などは、自分ははじめて聴く曲ですが、かなりいい感じに聴こえます。けれど、続くM8「Nascero' con te」はよく知っている曲なためか、やはり物足りなさを感じてしまう自分がいます。これは、曲の鮮度の問題ではないと思います。すばらしいコーラスが聞けないせいもあるのかも。