CD1
1: SI STA FACENDO NOTTE
2: L'ITALIA
3: CERCAMI
4: EMERGENZA NOIA
5: DIMMI CHI DORME ACCANTO A ME
6: I MIGLIORI ANNI DELLA NOSTRA VITA
7: FELICI E PERDENTI
8: L'EQUILIBRISTA
9: NEI GIARDINI CHE NESSUNO SA
10: LA GRANDE ASSENTE
11: APPENA IN TEMPO
12: CHE STRANO GIOCO E'
CD2
1: AL BUIO
2: MI AMERESTI
3: EROTICA APPARENZA
4: LA PACE SIA CON TE
5: FIGARO
6: L'IMPOSSIBILE VIVERE
7: IL CIRCO
8: IL CORAGGIO DELLE IDEE
prodotto da RENATO ZERO
LELE MELOTTI: batteria
PAOLO COSTA: basso
STEFANO SENESI: pianoforte
LUCIANO CICCAGLIONI: chitarra
PHIL PALMER: chitarre
MARCO FORNI: tastiere
ROSARIO JERMANO: percussioni
registrato al Forum di Assago di Milano il 20 Ottobre 1998
1998年の名作『Amore Dopo Amore』リリース後のステージを収録した2枚組ライヴ。スタジオ盤と同様、ドラマティックで奥行きのある音世界が展開されています。
オーケストラ・アレンジも薄くなることなく、ライヴの力強さと音の厚さを併せ持った演奏が聴けます。そのうえに観衆の合唱がコーラスとしてかぶさり、とても感動的です。
結局のところ、人間の声の持つ力にはかなわないと感じます。そして、肉声によるコーラスが、気持ちよく、感動的に響くことが、はじめから予定されていたかのようなメロディの美しさは、やはり特筆すべきでしょう。
1980年代の作品では、この美しさが、どこか歌謡曲的な安っぽさを感じさせてしまいましたが、このライヴや『Amore Dopo Amore』では非常に深みのある音楽に聴こえるのは、なぜでしょうか。ひとつひとつのメロディ自体が持つ肌触りは80年代とそれほど変わっていないと思うので、やはりアレンジの力と曲の展開力が向上したということなのかな。
この作品は2枚組ではありますが、全部がライヴ収録なのではなく、それぞれのCDのアタマとエンディングにスタジオ録音の曲が収録されています。
ライヴ空間としての継続性と一体感を考えるなら、これらのスタジオ収録曲はライヴ全体のオープニングとエンディングに配するとか、あるいはライヴ録音のあとにまとめるとかしたほうが、よりライヴとしてのドラマが感じられたことでしょう。途中に配置されてしまったことが、ライヴ・アルバムとしての完成度という点で見た場合、ちょっと残念です。
スタジオ収録曲は、ゆったりとした美しいバラードなので、楽曲的にはステージの雰囲気を壊すことはありません。ただ、せっかくの高揚感を静めてしまうんです。
ただでさえCDを入れ替えるときにはステージの流れが分断され、ちょっと落ち着いてしまうというのに、最初のCDの最後と次のCDの最初にスタジオ曲があるため、長すぎるインターバルのように感じてしまいます。
とはいえ、このライヴに収められたそれぞれの曲は、イタリアのアイデンティティを強く感じさせる、美しくドラマティックなポップ・ロックの良質なサンプルといえるでしょう。