1: LES AFFAIRES SONT LES AFFAIRES
2: BRAVA GENTE
3: PERCHE' SI'
4: BRUCIA, BRUCIA
5: MIO TESORO
6: IL GRANDE FIUME
7: GIO'
8: POVERO ILLUSO
9: RITORNERAI
10: CIGARETTES AND COFFEE
prodotto da FRANCO MIGLIACCI e SCIALPI
arrangiamenti di THOTY e STEFANO BORZI
batteria: Emanuela Borzi, Sergio Barlozzi
basso: Roberto Gallinelli
chitarre: Thoty, Paul Harvey, Luciano Ciccaglioni, Marco Rinalduzzi
tastiere: Stefano Borzi
percussioni: Massimo Pacciani
sax: Giancarlo Porro, Claudio Allifranchini, Francesco Marini, Claudio Pizzale
tromba: Fernando Brusco
trombone: Marco Parodi
quintetto d'archi scritto e diretto da RENATO SERIO:
i violino: Giuseppe Gabucci
ii violino: Alessandro Milana
viola: Michele Minne
violoncello: Annamaria Mastromatteo
contrabbasso: Aldo Enna
Scialpi(シャルピ)のアルバムを聴くのははじめてなのですが、1980年代から90年代にかけて、それなりに人気のあった人(人名ですよね?)なのだそうです。だからか、このアルバムに収録されている曲のいくつかは、なんとなく聴いたことがあるような気がします。
また、2000年の暮れに新録のベスト盤『Si Io Si - Greatest Hits』がリリースされているので、いまも現役なのかもしれません。
Scialpiは自分でも曲を書くようですが、その作品は、ヴォーカル・スタイルも含めて、カンタウトーレというよりは、いわゆるポップ・ミュージック、さらにいえば歌謡曲に近いと思います。
このアルバムで聴かれる、派手なシンセ・ブラス、デジタリックなキーボード・アレンジ、打ち込みドラムとラウドなシンセ・ベースなど、いま聴くと古臭い(というか、カッコ悪い)装いは、いかにも当時の音といった感じですが、もともとの歌メロ自体はやわらかく美しい流れを持っています。
また、こういった「時代にひよった」感じのアレンジは全体の半分弱程度で、それ以外は少し甘めのおしゃれなアレンジがされています。あまり声量はありませんが、甘めで聴きやすい声をしているので、デジタリックで攻撃的なアレンジよりは、こういった優しいアレンジのほうが彼にはあいそうです。
曲の感じは、イタリアンというよりも英米のポップ・バラード的な要素が強く、展開や構成も、イタリアならではのダイナミックさがありませんし、ヴォーカリストとしても、表情のつけ方やドラマ表現があまりうまくありません。
それらの点で、けっして一流ではなく、たとえばMango(マンゴ)をずっと平凡にしたらこんな感じになるかと思うのですが、ときどき垣間見せる「イタリアン・ポップスらしい」要素のために、なんとなく楽しめてしまいます。
英米のソフト・ポップス要素とイタリアン・ポップス要素の両方があるので、イタリアン初心者には聴きやすいかもしれません。