arrangiato dagli Stadio, Guido Elmi e Maurizio Biancani
prodotto da Guido Elmi e Maurizio Biancani
いきなりコズミックな印象すら漂わせるエレ・ポップな演奏が聞こえてきて、思わずアルバムを間違えたかと思いましたよ。
Stadio(スタディオ)はもともとLucio Dalla(ルーチォ・ダッラ)のバック・バンドがグループとして独立したものらしいのですが、だからなのか、演奏が非常にうまいと思います。まるでアメリカのグループのような、輪郭がはっきりとしていてカチッと締まった演奏を聴かせてくれるグループです。なのでエレ・ポップ風の曲も、非常にシャープな印象です。
ただ、演奏はシャープで締まった感じなのですが、ひび割れた声のヴォーカルは非常にパッショネイトで哀愁に満ちていて、すごくイタリアくさい。このヴォーカルの個性はStadioの大きな魅力です。
M4「C'e'」などのバラード曲ももちろん味わい深くていいのですが、Stadioの魅力って、M2「Allo stadio」やM7「Porno in TV」などのようにもう少し軽快な感じの曲で活かされる気がします。かといってM5「La faccia delle donne」のような、アメリカ臭の強い軽さはどうかなぁとは思いますが。M6「Ti senti sola」などもそうですが、このアルバムではちょっとアメリカっぽさを強く感じる曲が多い気がします。
オープニングだけでなく、アルバム・ラストを飾るM8「Non sai cos'e'」でもまたエレ・ポップ風なアレンジが出てきて、アルバムの構成としては、なんだかおもしろいです。こういった感じの曲がはやっている時代だったのでしたっけ、このころって?
ちなみにすべての曲にメンバー以外のクレジットがあるのですが、もともとはLucio Dallaと一緒に活動していたという割りには、8曲収録されたなかにLucioがからんだ曲は1曲しかありません。2曲はVasco Rossi(ヴァスコ・ロッシ)、残りの5曲はLuca Carboni(ルーカ・カルボーニ)が提供しているようです。