produzione e realizzazione: TOTO CUTUGNO e BRUNO BERREBI
arrangiamenti: Mario Natale
batteria: Lele Melotti
basso: Paola Costa
chitarra: Giorgio Cocilovo, Gino Mariniello, Tom Sinatra
programmazione e tastiere: Mario Natale, Toto Cutugno
tromba: Andrea Tofanelli, Daniele Giardina
flauto e sax tenore: Claudio Pascoli
trombone: Sandro Comini
fisarmonia: Toto Cutugno
coro: Moreno Ferrara, Silvio Pozzoli, Lalla Francia, Paola Folli, Lola Feghaly, Alessandra Puglisi, Joyce Yuille e il Piccolo Coro di Milano
フランスで先行リリースされてヒットとなったのちにイタリアでもリリースされたToto Cutugno(トト・クトゥーニョ)の2002年のアルバム。ベスト盤やセルフ・カバーなどではなく、新曲を中心にしたオリジナル・アルバムのようですが、それでもやはり大ヒット曲である「L'italiano」と「Africa」は、またまた新録で収録されていたりします。
ガット・ギターの哀愁漂うイントロになった「L'italiano」はなかなかいい感じですが、他の新曲が比較的ロマンティックで少ししゃれた感じのものが多いなかでは、ちょっとばかり浮いています。というか、やはり「旬は過ぎたな」感が強いです。
ひび割れた声はあいかわらずで、カンタウトーレ・イタリアーノらしい哀愁がたっぷりあります。でも、このアルバムの魅力はTotoの声以上に、それぞれの曲の持つ歌メロにありそうです。
どの曲も、素直で落ち着いたロマンティックなメロディにあふれているんです。演奏やアレンジも、イタリアらしい人間臭い暖かみを残しながらも、フランスで先行リリースされたアルバムだからでしょうか、スッキリとした感じに仕上がっていて、Totoなのに少ししゃれた感じさえ受けます。
M11「Minannao」のような、むかしながらのTotoっぽいシャッフル系のリズムを持った、少しいなたく、ひなびた曲は、それはそれで、らしくてよいのですが、M7「Se una donna sa ne va」などのような、なめらかなメロディを持った曲に、より魅力を感じます。
また、M1のアルバム・タイトル曲「Il treno va」はアコーディオンを導入した、古いヨーロッパの哀愁を感じさせる曲ですが、フュージョンからフェスティヴァル風へとつながる展開がおもしろいですし、M2「Una canzone che non c'e'」のようにアコースティック・ギターのみずみずしい響きが明るい南イタリアの太陽と青い海を思わせる地中海風な曲も印象的です。さらに、ところどころで使われているガット・ギターが、どことなくポルトガル風(?)で、これもいい感じです。
M12はヒット曲「Africa」のフランス語ヴァージョンで、タイトルも「L'ete indien (Africa)」となっています。たぶん「インディアン・サマー」をフランス語表記にしたものだと思います。オリジナルよりも広がりのあるアレンジになっています。