UMBERTO TOZZI


GLORIA (1979年)

   ウンベルト・トッツィ / グローリア
    (CGD: CDS 6060 / フランス盤CD)



jacket photo
  1. GLORIA
  2. QUALCOSA QUALCUNO
  3. NON VA CHE VOLO
  4. ALLELUIA SE
  5. MAMMA MAREMMA
  6. VALZER
  7. NOTTE CHIARA
  8. FATTO COSI'
  9. PUO' DARSI


testi e musiche: Giancarlo Bigazzi, Umberto Tozzi
produzione: Giancarlo Bigazzi
arrangiamenti e direzione: Greg Mathieson

piano e tastiere: Greg Mathieson
basso: Les Hurdle
chitarre: Mats Bjorklund, Umberto Tozzi
batteria e percussioni: Barry Morgan
sezione d'archi: Filarmonica di Monaco - dir.da G.Mathieson
coro: Claudia, Renato, Maria, Mario, Wolly
special coro: Euro Cristiani, Umberto Tozzi








1982年にニューヨーク出身の新人歌手、Laura Branigan(ローラ・ブラニガン。2004年8月に亡くなったそうです)がカバーし全米ナンバー1ヒットとなった「Gloria」の原曲を収録した、Umberto Tozzi(ウンベルト・トッツィ)の4枚目(だったかな)のアルバム。タイトル曲のインパクトが強い分、他の曲がいくぶんおとなしめに聴こえてしまいますが、それぞれに味わいのある曲が収録されています。

M1はアルバム・タイトルともなっているヒット曲の「Gloria」。軽快なメロディはキャッチーで覚えやすく、印象的です。ディスコ風のシンプルなリズムと派手なキーボードのアレンジには少し時代を感じます。

M2「Qualcosa qualcuno」は一転し、おだやかなリズムとあたたかなメロディを持った曲。明るい色の花がたくさん咲いている草原に寝転んで、晴れた青い空を眺めているような、くつろいだ気分になります。

M3「Non va che volo」はエレクトリック・ピアノのもわもわとしたやわらかい音色にのって、Umbertoのやさしい歌声が響きます。おだやかでゆったりとしたメロディ。ときおり顔を出す寂しげな雰囲気。オーケストレーションやコーラスも導入され、イタリアらしい美しさを持っています。M2やM3などを聴くと、Umbertoって「Gloria」のような軽快なタイプの曲のほかに「Donna amante mia」みたいな曲も書ける人だったんだよなということを思い出します。

M4「Alleluia se」は「Gloria」と同様の、リズムを強調したディスコ風な曲。キーボード・アレンジも派手でやかましいです。軽快でポップだけれど、「Gloria」ほどのキャッチーさはありませんね。

M5「Mamma maremma」ではファルセット・ヴォーカルをちりばめ、どことなくユーモラスな感じを出しています。言葉数の多いバックのコーラス文字あまり気味で、ちょっと楽しいです。

M6「Valzer」はストリングスに導かれて始まります。前半はおだやかなワルツ調で、後半では4拍子に変わります。親しみやすいメロディが心地よく響きます。

M7「Notte chiara」はクリーン・トーンのツイン・エレキ・ギターがアメリカのウェスト・コースト風の爽やかさを感じさせます。バックに響くオルガンの音色やコーラスなどにも、古いアメリカのポップ・ロックを思わせますね。平和な感じのするあたたかなポップスです。

M8「Fatto cosi'」はピアノをバックに歌われるゆっくりしたポップス。ほどよくひび割れた歌声と、おだやかで素直なメロディ展開、適度な都会風味は、最近のMassimo Di Cataldo(マッシモ・ディ・カタルド)やGianluca Grignani(ジァンルカ・グリニャーニ)などに通じるところがあるかもしれません。

M9「Puo darsi」も都会的でやさしくあたたかい感じのしゃれたスロー・ポップス。この曲も途中でリズムパターンが4拍子から8分の6(12?)拍子に変わり、曲の印象に変化をつけています。

(2008.4.20)







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