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2000年12月29日(金)サンフランシスコ → モントレー 晴れ

 朝の8時20分。飛行機は定刻より少しはやく到着。入国管理官は、ちょっと怖い感じ。じつは機内で最初に出されたおつまみのナッツを持っていたのだが、税関には申告せずに内緒でアメリカ本土に持ち込んだ。

 さてさて、帰りの飛行機のリコンファームをしておきましょうかね。しかし広い空港だなぁ。どこにカウンターがあるのかわからないぞ。

 なんとか出発ロビーを見つけて係りの人に「リコンファームできる?」って聞いたら、「そんなの必要ないよ」というお答え。ふ〜ん、そうなのか。アメリカの飛行機会社ではリコンファームを廃止しているところが多いっていう話は聞いてたけど、ユナイテッドもそうなのね。

 そしたら次は、モントレー行きのバス乗り場を探さなくちゃ。バス・ターミナルはどこかな。う〜ん、わかりづらいな。

 なんか空港の裏玄関みたいな感じのところにバス・ターミナルをやっと発見。モントレー行きのバスはっと……2時間に1本か。次のバスまで、まだずいぶん時間があるなぁ。

 13時。そろそろバスが来てもいい時間なんだけど、なかなか来ない。サンフランシスコ市街に向かう大型バスはいっぱい来るのに。モントレーは超田舎みたいだから、本数が少ないのはしかたがないけどさ。

 やっと来たバス……、バス? バスっていうよりはワゴンというか、大型のライトバンって感じだな。運転手を含めて10人くらいしか乗れない。こんな規模のクルマで間に合うくらいの人数しか、モントレーには行かないってことか。

 ちっさなバスに乗っておよそ2時間半。スタインベックの故郷、サリーナスはすっごく田舎。ほんと、なんにもない。見えるのは山と空と緑だけ。

 そんなサリーナスにもバスは止まり、そこで乗降する人が少しだけいたりする。観光客じゃないのは明らか。里帰りかしらん。

 窓の外はずっと田舎の風景で変化がない。すっごく眠い。もう少しで寝ちまうぞってところで、やっとモントレーに到着。バンのうしろから荷物を出してもらう。サンフランシスコ空港からモントレーまで30ドル(3500円くらい)×2人分。







 日本で予約しておいたサンド・ダラー・イン(Sand Dollar Inn)へ。ここはホテルというよりは、アメリカの映画などでよく出てくるような、いわゆるモーテル。でも、けっして安宿という感じではなく、暖炉に冷蔵庫、テレビとラジオもついていて、とてもきれい。とりあえず荷物を降ろし、一息ついてからお昼ご飯を食べに行きましょう。

 14時30分。中途半端な時間。前にオーストラリアに行ったときも、初日のお昼はやっぱりこんな時間だったが、飲食店の大半が閉まっていて、なかなか食べられるところを見つけられなかった。日本みたいに朝から晩まで店が開いているということが欧米では少ないみたいで、ランチ時間とディナー時間のあいだは閉めてしまう店が多いんだよな。

 おなかもすいたし、まだ町の様子(食べ物屋の様子?)もよくわからないから、ここは手近なところで、ホテルのとなりにあるデニーズでお昼を食べましょう。

 デニーズはアメリカでも24時間営業・年中無休のようだ。でも、やっぱりこんな時間に食事をとる人はめったにいないのか、店内にはお客の姿なし。従業員も店の外でぶらぶらとサボってる。自分らが店に入るのを見て、しかたないなという感じで仕事に戻った。

 注文。ターキーサンドとサラダのコンボ 5.59ドル(650円くらい)、ガーリック・マッシュルームのハンバーガー+大量のポテト 6.59ドル(750円くらい)、コーラ 1.6ドル(200円くらい)、オレンジジュース 2.0ドル(230円くらい)、税金が1.14ドルで、全部で16.92ドル(2000円くらい)。

 高いというわけじゃないけど、安くもない。こんなもんかな。でも、そこはやっぱりアメリカ。それぞれの量はすっごくて、めっちゃおなかいっぱいになりました。

 15時過ぎ。おなかもいっぱいになったので、町のはずれのあたりにあるらしいデルモンテ・ショッピングセンターでも見にいこうと、手元の地図をたよりに少し道をたどってみるが、いつまでたっても見えてこない。まだ15時で時間ははやいのだけど、すでに暗くなってきたので、途中で引き返す。あとで地図をよく見てみたら、歩いていくにはかなり遠い場所にあるみたいだった。

 ホテルの前を通り過ぎ、今度は道沿いにダウンタウンへ向けて歩く。最初はろくに店もなかったが、少しずつ飲食店その他が増えてくる。とはいえ、町自体はとても小さい。

 途中で文具を中心にした雑貨屋をひやかしたあと、さらに歩くと、潮の匂いが強くなってくる。気がつくと、自分たちが楽しみにしていたオールド・フィッシャーマンズ・ワーフについていた。
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 オールド・フィッシャーマンズ・ワーフ。おそらく、ここモントレーの町のなかでも最大の観光スポットのはず。なのに、どこにも日本人がいない。およそ観光地と呼ばれるところでは必ず聞こえてくる(?)関西弁も聞こえてこない。そもそもアジア人がほとんどいない。

 桟橋の両側には、かにやサーモンのグリル、名物のクラムチャウダーを売る店などがたくさん。どれも美味しそうだけど、いまはおなかがいっぱい。明日以降の楽しみにしよう。

 しばし海と空を眺める。海は、オーストラリアのようにきれいではないけれど、昔の漁港のような匂いがどこか懐かしい。空はきれいに青く澄んでいる。

 桟橋の先端にあるレストランの屋上が無料の展望台になっている。そこにのぼると、どこからかアシカの声。誰かがお金を入れた展望台に備え付けの双眼鏡のひとつがまだ使えたので、それでのぞいてみると、向かい側の堤防のうえにアシカがびっしり。名物のラッコは見られなかったけれど、鈴なりのアシカと、店の屋根の上などをゆっくりと歩くかもめが見えた。

 フィッシャーマンズ・ワーフは明日、ゆっくりと再訪の予定。

 16時を過ぎたあたりから、かなり暗くなってきた。冬は日が落ちるのがはやいようだ。モーテルに戻りがてら、途中で見つけたスーパーマーケットをひやかす。

 あいかわらず大量の食材。とくに野菜と果物は匂いも強く、美味しそう。また、大量のカリフォルニアワインが手ごろな価格で売られていた(でも、全部立てて展示)。モントレー産のものを買って部屋で飲もうかと思ったが、白ワインしか見つからず見送りに(あとでわかったのだけど、モントレーでつくられるワインはほとんど白ワインのようだ)。

 インスタントのピラフとスープ、それに飲み物を買ってモーテルへ戻る。

 17時。外はほとんど真っ暗。飛行機の中で眠れなかったので、猛烈に眠い。シャワーを浴び、スーパーで買ってきたピラフとスープを食べて、21時過ぎに寝る。

 しかし、このモーテル、すごく安普請。上の階を人が歩く音がミシミシと聞こえる。この音が気になるけれど、眠さには勝てず、すぐに寝てしまった。

 夜中の12時過ぎ、激しくドアをたたく音。いったいなんだよっ!

 扉の横の窓からそっと外を見ると、ドアの前にピザ屋の姉ちゃんが立っている。どうやら別の部屋と間違えたらしい。しかし、こんな夜中に若い姉ちゃんがひとりでピザを配達しても危なくないくらい、このあたりは治安がいいってことなんだろうな。

 すっかり安眠を妨害されてしまったが、その後すぐにまた眠り、朝まで爆睡した。



モントレー2日目







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