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さらっと聴いたときのアルバムの印象を簡単に紹介します。


*** canta(u)tore ***
Zucchero

*** gruppo ***
Zeropositivo





ZUCCHERO / MISERERE (1992)   alla "Musica"
「Miserere」のオーヴァーチュアからドラマティックに始まります。いきなりオーケストラでのスタートなので、ドラマティック・ポップスのファンとしては期待が高まるのですが、そこはZucchero(ズッケロ)ですから、そのままメロディアスなポップスになだれ込むはずはありません。M2「L'urlo」では持ち前のファンキーさがフルに発揮されたキレのよいアメリカンなポップスを聴かせます。こういったZuccheroらしい曲が、自分はあまり得意じゃないというか、好きじゃありません。その後もアメリカンなテイストを感じさせる曲が続き、アルバムの最後はまた「Miserere」で締めます。これはLuciano Pavarotti(ルチアーノ・パヴァロッティ)とのデュエットですが、オープニングの「Miserere(overture)」とともに、このアルバムのなかでは少し浮いている感じがします。Pavarottiの歌声も、それほど魅力的に響かない気がします。(LONDON RECORDS/POLYGRAM: 314 517 097-2 / アメリカ盤CD) (2003.10.19)

ZUCCHERO / THE BEST OF ZUCCERO SUGAR FORNACIARI'S GREATEST HITS (1996)
 Zucchero(ズッケロ)のアルバムは以前、1枚だけ持っていたのですが、あまりにもソウル・ベースな音楽がまったく自分の趣味に合わず、誰かにあげてしまいました。それ以後、たまにテレビやラジオなどで彼の音楽を耳にしましたが、やっぱり自分の趣味とは遠いところにあるものだったため、聴きたいという気持ちが全然、起こらずにいます。
 とはいえ、Zuccheroは間違いなくイタリア・ポピュラー界の大物ですし、いまさらながらアルバムの1枚も持っていないのはまずいかと思っていたところ、このベスト盤が中古で安く売っていたので、資料のようなつもりで手に入れました。
 Zuccheroの音楽にはソウルやファンクなどといったブラック・ミュージックをベースにしたものが多く、それが自分のもっとも苦手とするところなのですが、このベスト盤を聴くと、スローな曲などには比較的、イタリアンなテイストが強く表に出ていることがわかります。実際、Andrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)と歌った「Miserere」のようなクラシカル・テイストの強い曲もありますし、やはりイタリアのアイデンティティは強く持っているのでしょう。ただ、それを前面に出すことには興味がないアーティストなのだと思います。
 以前に聴いたアルバムはイタリアらしさがなさすぎ、その分ソウル・フィーリングが強く、CD1枚を通して聴くのがつらかったのですが、このベスト盤ではイタリアンな趣もいくらかあり、自分でも聴きとおすことができます。
 でも、スローでイタリアンな曲は意外とメロディが単調で、思ったより盛り上がりません。やはりZuccheroのよさは、ソウルフルでファンキーな曲にあるようです。(2000.05.14)



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ZEROPOSITIVO / ZEROPOSITIVO (2005)   alla "Musica"
若手ロック・グループ、Zeropositivo(ゼロポジティーヴォ)のメジャー・デビュー・アルバムです。音楽的には、いわゆるポップ・ロックでしょう。歌詞の内容はわかりませんが、音を聴いているかぎりでは、とくにシリアスさのない、ロックのリズムやビートは使っているけれど本質的にはポップス・グループといった感じの、いわば日本のGley(グレイ... ってこんなつづりだったっけ?)みたいな立ち位置でしょうか。ギター、ベース、ドラムがみんなで8分音符を刻むようなリズムが多く、いくぶん単調でもありますが、ねばりがあって、でも暑苦しさはあまりないさっぱり系ヴォーカルは悪くありませんし、ディストーション・サウンドとクリーン・トーンを上手に使い分けるギターの音色も自分には好ましく感じます。 (WARNER MUSIC ITALIA: 5050467597129 / EU盤CD) (2006.07.22)



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